eラーニング導入の際のポイントとは?メリット・デメリットを解説します
eラーニングの導入は、社員のスキルアップや業務効率化に不可欠ですが、効果を最大限に引き出すためには適切なポイントを押さえることが重要です。
本記事では、導入のステップ〜効果的なeラーニング教材の作成方法を解説しつつ、企業と受講者それぞれのメリット・デメリットについても触れますので、参考にしていただければ幸いです。
目次[非表示]
- 1.eラーニングの導入目的と重要性
- 2.eラーニングの導入に必要なステップ
- 2.1.ステップ①情報収集
- 2.2.ステップ②導入する会社の比較検討
- 2.3.ステップ③導入準備~運用開始
- 3.導入のための5つのポイント
- 3.1.ポイント①対象者を明確にする
- 3.2.ポイント②自社の業務課題を洗い出す
- 3.3.ポイント③本当に必要なLMSを選定する
- 3.4.ポイント④必要なコンテンツ内容を明確にする
- 3.5.ポイント⑤受講者目線で利用促進の体制を考える
- 4.eラーニング導入のメリットとデメリット
- 4.1.受講者のメリット
- 4.1.1.時間の制約がない
- 4.1.2.会場への移動時間や交通費が発生しない
- 4.1.3.好きな時に何度も学べる
- 4.2.企業のメリット
- 4.2.1.コストの削減につながる
- 4.2.2.受講数に縛りがない
- 4.2.3.研修内容を統一できる
- 4.2.4.一律に人材管理が可能になる
- 4.3.受講者のデメリット
- 4.3.1.受講時に端末やネット環境が必須となる
- 4.3.2.疑問点があってもすぐに質問できない
- 4.3.3.学習スピードが各受講者でバラバラになる可能性がある
- 4.4.企業のデメリット
- 4.4.1.導入時はシステム環境構築が必要
- 4.4.2.知識は習得できるが、実技の習得ができない
- 4.4.3.内容に特徴がない
- 5.効果的なeラーニング教材の作成方法
- 5.1.誰が見てもわかりやすい内容にする
- 5.2.1つのコンテンツは簡潔に
- 5.3.動画・映像も盛り込む
- 6.学習者のモチベーションをアップする方法
- 6.1.方法①ゲーミフィケーションを取り入れる
- 6.2.方法②ランキングシステムの導入
- 6.3.方法③ポイントや修了証の付与
- 7.効果的・効率的にeラーニングを行いたい担当者様は「SAKU-SAKU Testing」をご検討ください。
eラーニングの導入目的と重要性
eラーニングの導入目的は多岐にわたり、近年その重要性も高まっています。
最も多い導入目的は、「教育コストの削減」と「社員の効率的なスキルアップ」です。従来の対面での集合研修では、研修場所の確保や講師のスケジュール調整、さらには交通費など多くの費用が必要でしたが、eラーニングならこれらの課題が一気に解消されます。
また、受講者が自分のペースで学べるため、効率的な学習が可能となります。デジタル化が進む現代において、eラーニングの導入により、常に最新情報を共有でき、それに伴うスキルを習得することができます。
eラーニングの導入に必要なステップ
まずはeラーニングの導入に必要な3つのステップをみていきましょう。
ステップ①情報収集
最初のステップは、情報収集です。
まず、さまざまなeラーニングプラットフォームやLMS(学習管理システム)の特徴を理解することから始めましょう。インターネット上のレビューや導入事例、関連するホワイトペーパーなどが役立ちます。
また、業界内でのセミナーや展示会に参加することも有益です。ここでは実際の運用例や最新の技術動向をチェックできます。
さらに、自社の教育ニーズにマッチするかどうかを確認するために、eラーニング専門のコンサルタントに相談するのも一つの方法です。
十分な情報収集を行うことで、後のステップでの選択肢を広げることができます。
ステップ②導入する会社の比較検討
次に、複数のeラーニング提供会社を比較検討します。
まずは自社のニーズに合った機能をもつLMSを提供する会社をリストアップします。
次に、各社が提供するサービスの内容や料金プランを詳細に比較しましょう。例えば、サポート体制、カスタマイズの柔軟性、セキュリティ対策などが重要な比較ポイントです。
また、導入実績やユーザーのフィードバック、口コミなども参考にすると良いでしょう。企業ごとの強みや弱みを把握することで、最適なパートナーを選定することが可能です。最終的に、見積もりを取得し、費用対効果を検証することで、導入の意思決定を行います。
ステップ③導入準備~運用開始
導入する会社が決定したら、次は導入準備から運用開始までのステップとなります。
まず、システムの設定とカスタマイズを行います。この段階では、初期設定やコースの作成、受講者のデータ登録などが含まれます。
続いて、人事担当など各関係者へのレクチャーを実施し、LMSの基本操作やコンテンツの利用方法を学んでもらいます。
そして、テスト運用を経て不具合や改善点を洗い出し、対策を講じます。
最後に、正式に運用を開始し、受講者がスムーズに学習を進められるよう、常にサポート体制を確立しておくことが重要です。この段階では、フィードバックの収集と評価分析を行い、継続的な改善を目指しましょう。
導入のための5つのポイント
次にeラーニング導入の5つのポイントを解説します。
ポイント①対象者を明確にする
eラーニングの導入において、まず重要なのは対象者を明確にすることです。
対象者が異なると、必要とされる学習内容や方法も異なります。例えば、新入社員向けの研修なのか、中堅社員のスキルアップを目的としたものなのか、あるいは管理職向けのリーダーシップトレーニングなのかによって、準備すべきコンテンツや課題も変わります。
対象者を明確にすることで、受講者がより適切な学習体験を得られるようになります。
ポイント②自社の業務課題を洗い出す
次に、自社の業務課題を洗い出すことが必要です。
具体的には、どの部署や職種に対してどのような教育が必要かを明確にし、現状の業務課題を把握します。例えば、営業部門であれば営業スキルの向上、製造部門であれば品質管理に関する知識の習得など、各部門ごとに異なる課題があります。
これらの課題を解決するために、どのようなeラーニングコースが必要かを検討し、目的に応じたカリキュラムを設計します。
ポイント③本当に必要なLMSを選定する
本当に必要なLMS(学習管理システム)を選定することが、eラーニングの成功に直結します。
数多くのLMSが市場に存在しますが、それぞれのシステムが提供する機能や利便性は異なります。自社の課題やニーズに合ったLMSを選ぶためには、まず必要な機能をリストアップし、それに基づいて複数のシステムを比較検討します。選定の際には、サポート体制や使用方法の容易さも重要な要素となります。
ポイント④必要なコンテンツ内容を明確にする
eラーニング導入の成功の鍵は、必要なコンテンツ内容を明確にすることです。
まず、導入の目的が何であるかをはっきりさせ、その目的を達成するためにどのような課題を解消する必要があるかを考えます。そして、それに基づいた具体的なコンテンツを作成します。コンテンツ作成の方法としては、動画、テキスト、クイズなど多様な形式が考えられます。適切なコンテンツを提供することで、受講者の理解が深まり、学習効果が高まります。
ポイント⑤受講者目線で利用促進の体制を考える
最後に、受講者目線で利用促進の体制を考えることが重要です。
いくら優れたコンテンツやシステムを用意しても、受講者が学習に積極的に取り組まなければ効果は得られません。受講者のニーズや課題を把握し、それに応じた利用促進の体制を整えます。
受講生の意見を聞く方法として、受講の進捗を定期的に確認し、フィードバックを行う仕組みを作ることが有効です。こうした体制を整えることで、受講者が積極的に学習に取り組みやすくなります。
eラーニング導入のメリットとデメリット
eラーニング導入に際し、メリットとデメリットを受講者と企業それぞれの目線で解説していきます。
受講者のメリット
eラーニングの導入により、受講者には主に3つのメリットがあります。それぞれみていきましょう。
時間の制約がない
eラーニングの最大のメリットの一つは、受講者が時間の制約から解放される点です。
これにより、自分のペースで学習を進めることができます。また、忙しい社会人にとっては、仕事の合間や休日を利用して効率的に学習時間を確保できる点が大きな魅力です。
会場への移動時間や交通費が発生しない
従来の研修では、会場への移動時間や交通費が受講者にとって負担となります。
しかし、eラーニングなら自宅やオフィスから受講できるため、これらの負担が一切発生しません。経済的、時間的にも受講者にとって非常に効率的です。
好きな時に何度も学べる
eラーニングのもう一つの大きなメリットは、コンテンツを好きな時に何度でも学習できる点です。
わからない部分や重要な部分を何度も復習することで、理解度を深めることができます。反復学習は、受講者の学習効果を高めることができます。
企業のメリット
eラーニングの導入は企業にも多くのメリットがあります。それぞれ解説していきます。
コストの削減につながる
eラーニング導入により、企業側もコストを削減することが可能です。
従来の対面の集合研修に比べて、会場のレンタル費用や講師の交通費、宿泊費などが削減できます。
導入時にかかる初期投資は必要ですが、長期的に見て大きなコスト削減効果が期待できるでしょう。
受講数に縛りがない
eラーニングは基本的に受講数に制限がありません。
各々の社員が必要なときに、必要なコースを受講できるため、教育の機会を最大化できます。
また、縛りがないため、全社員への一斉教育も容易に実現できます。
研修内容を統一できる
eラーニングでは、全社一律の教育内容を提供することが可能です。
これにより、各部署や各地域でのバラつきをなくし、一貫した教育方針を徹底できます。そのため、全社員のスキルや知識レベルを均一に保てるといったメリットがあります。
一律に人材管理が可能になる
LMSを活用することで、受講者の学習履歴や進捗状況を一元管理できます。
これにより、人材の育成状況を把握しやすくなるため、適切なフォローアップが可能となり、人材育成の最適化に繋がります。
受講者のデメリット
eラーニング導入にあたり、デメリットも考慮する必要があります。
受講時に端末やネット環境が必須となる
eラーニングの受講には、適切な端末と安定したインターネット環境が必須です。
これらが整っていない場合、学習がスムーズに進まない可能性があります。特に自宅などで受講する場合は注意が必要です。
環境が整っていない場合は、企業側で機器の貸し出しをするなど、各受講者ごとに対応していくことで、問題を解決していきましょう。
疑問点があってもすぐに質問できない
eラーニングには対面の講師がいないため、疑問点が生じてもすぐに質問できないというデメリットがあります。
これを補うために、FAQや掲示板等の活用、メール等によるサポート体制を整えることが求められます。
また、リアルタイムで受講できるeラーニングを適宜取り入れることで、受講者がすぐに課題解決できる環境を整えてあげましょう。
学習スピードが各受講者でバラバラになる可能性がある
受講者が自分のペースで学べる反面、学習スピードに差が出る可能性があります。このため、全体の進捗を管理し、遅れている受講者には個別にサポートを提供するなどの工夫が必要です。
オンラインや対面で受講者に困っていることがないか確認をするなど、フォローアップすることも大切です。
企業のデメリット
eラーニングの導入は、教育担当者や人事担当者にとって多くのメリットをもたらしますが、その一方でいくつかのデメリットも存在します。
導入時はシステム環境構築が必要
eラーニングの導入にはシステム環境の構築などの初期投資が必要です。
適切なLMSの選定をしたあと、システムのカスタマイズや初期設定、受講開始前の試運転など、多くの準備や人材コストが求められます。最初は時間とコストがかかりますが、長期的に考えるとメリットのほうが大きいため初期投資として考えましょう。
知識は習得できるが、実技の習得ができない
eラーニングは知識の習得には優れていますが、実技や手技の習得には向いていません。
特に技術が求められる医療系や製造業など、実技の習得が必須な業種では、対面でのトレーニングが不可欠のためeラーニングは不向きといえます。
内容に特徴がない
汎用的なeラーニングコンテンツでは、内容に独自性や特徴が欠ける場合があります。
特に専門的な知識やスキルが求められる業界では、一般的なコンテンツでは対応しきれないことがあるため、カスタマイズされた教材が求められます。
効果的なeラーニング教材の作成方法
次に効果的なeラーニング教材の作成方法について解説していきます。
誰が見てもわかりやすい内容にする
まず、eラーニング教材は誰が見てもわかりやすい内容にすることが重要です。
専門用語や難解な表現は極力避け、平易な言葉で説明するように心がけましょう。多様な受講者がいる中で、全員が同じ理解力を兼ね備えているとは考えにくいため、図解やイラストを多用して視覚的にわかりやすくすることが求められます。
また、前提として習得している知識のレベルを統一し、初めて学ぶ人でも理解できるように、基礎から応用まで順を追った説明を行うことが効果的です。
1つのコンテンツは簡潔に
eラーニング教材のコンテンツは、一つひとつを簡潔にすることが効果的です。
長時間にわたるコンテンツは、受講者の集中力を削ぎ、理解力を低下させる原因となります。そのため、各セクションを短く、明確なポイントに絞って構成します。例えば、動画やテキストの単位を5分から10分くらいに区切り、それぞれのテーマに焦点を当てて説明する方法が効果的です。要点をわかりやすく伝え、復習しやすいように作成することが受講者の理解をより深める手助けとなるでしょう。
動画・映像も盛り込む
動画や映像を盛り込むことで、受講者の興味を引き、学習効果を高めることができます。
特に視覚的な情報は記憶に残りやすいため、テキストだけでなく、視覚的に理解しやすい動画や図解を活用することが有効です。例えば、操作手順や実技の説明を動画で示すことにより、受講者の理解度が向上します。さらに、インタビューや実践事例を取り入れることで、現場での具体的な利用シーンをイメージしやすくなります。このような工夫により、学びの定着が一層促進されます。
学習者のモチベーションをアップする方法
受講者が常にモチベーションを保ちながら学習するためには工夫が必要です。ここでは、3つの方法をご紹介します。
方法①ゲーミフィケーションを取り入れる
学習者のモチベーションをアップするための一つの方法として、ゲーミフィケーションがあります。
ゲーミフィケーションとは、ゲームの要素を学習に取り入れることで、学習者の興味や集中力を引き出す手法です。具体的には、学習進捗に応じてポイントを獲得できるシステムや、ミッションを達成するとバッジがもらえるような仕組みがあります。
これにより、学習が楽しいと感じるようになり、自然と学習に対して積極的になる効果が期待できます。
方法②ランキングシステムの導入
次に、ランキングシステムの導入も有効なモチベーションアップの方法です。
ランキングシステムでは、学習進捗や成果を他の受講者と競い合うことで、学習者のやる気を高めることができます。学習内容に応じてスコアを付け、そのスコアを元にランキングを表示することで、学習者は自然と競争心をもち、より積極的に学習に取り組むようになります。
この方法は特に、競争意識が高い環境やチーム内での学習促進に効果的です。
方法③ポイントや修了証の付与
最後に、ポイントや修了証の付与も学習者のモチベーション向上に役立ちます。
学習者が特定の課題をクリアしたり、コースを修了したりするごとにポイントを付与し、そのポイントに応じたインセンティブを提供する方法が考えられます。
また、コースを修了した際に修了証を発行することも効果的です。これにより、学習者は達成感を感じることができ、自らの成績が視覚化されるため、次の学習へと意欲的に取り組む動機付けになります。
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