
OJTとOFF-JTの違いは?それぞれのメリットやポイントを解説
OJTとOFF-JTは、現場での実践スキルと理論的な知識を融合させることで、効果的な人材育成を実現する手法です。それぞれ異なる特性やメリットをもち、組み合わせることで社員の成長を促進し、企業の競争力向上にもつながります。
本記事では、ポイントやメリットなどご紹介しますのでお役立てください。
目次[非表示]
- 1.OJTとOFF-JTの違いとは?
- 1.1.OJTとは
- 1.2.OFF-JTとは
- 1.3.OJTとOFF-JTの違い
- 2.OJTのメリットとデメリット
- 2.1.OJTのメリット
- 2.1.1.メリット①実践的スキルを身につけられる
- 2.1.2.メリット②理解度が高くなる
- 2.1.3.メリット③コミュニケーション能力向上につながる
- 2.2.OJTのデメリット
- 2.2.1.デメリット①指導者により習得できるスキルや知識にばらつきがでる
- 2.2.2.デメリット②実務を実践的に学ぶ時間の確保が難しい
- 2.2.3.デメリット③知識やスキルの幅が広がりにくい
- 3.OFF-JTのメリットとデメリット
- 3.1.OFF-JTのメリット
- 3.1.1.メリット①いつもとは異なる環境のため刺激を受けやすい
- 3.1.2.メリット②各分野に特化した講師から指導を受けられる
- 3.1.3.メリット③色々な人脈作りを可能にする
- 3.2.OFF-JTのデメリット
- 3.2.1.デメリット①人手不足を招く恐れがある
- 3.2.2.デメリット②コストがかかる
- 3.2.3.デメリット③研修内容が実務と相違する場合がある
- 4.習得内容別のOJT・OFF-JTでの研修方法
- 5.OJTとOFF-JTの効果的な活用方法
- 5.1.OJTとOFF-JTを組み合わせる
- 5.2.研修や教育を成功させるポイント
- 5.2.1.ポイント①明確な目標設定をする
- 5.2.2.ポイント②フィードバックや受講者のフォローアップを行う
- 6.効果的・効率的にOFF-JT研修を行いたい担当者様は「SAKU-SAKU Testing」をご検討ください。
OJTとOFF-JTの違いとは?
ここでは、まずOJTとOFF-JTは何かについて説明し、あわせて両者の違いを解説します。
OJTとは
OJTは「On-The-JobTraining」の略称で、職場内での実務を通じて行われる教育手法です。
具体的には、上司や先輩が実際の業務を通じて新入社員を指導し、必要な知識やスキルを身につけさせます。この手法は、実践的な経験を重視するため、即戦力が期待できるのが特徴と言えます。
OJTに関する詳しい内容は、こちらの記事で解説していますので、ご参考にしてください。
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OJT研修のポイントやメリットについて解説
OFF-JTとは
OFF-JTは「Off-The-JobTraining」の略称で、職場外で行う研修やセミナーを指します。主に専門的な内容や知識を集中して学ぶために、外部の講師を招いて座学形式で実施されることが一般的です。業務から離れた環境での学習により、参加者は新しい知識をしっかりと吸収しやすくなります。特に新入社員や中堅社員が必要となる基礎的な知識を提供するのに適しています。
OFF-JTは、単に知識を得るだけでなく、グループディスカッションやワークショップを通じて意見交換も行います。このため、異なる視点や考え方を取り入れた学びが可能です。専門的な知識や具体的なスキルを徹底的に学ぶことで、業務に役立つ基礎が築かれます。実務は後から身に付けるとしても、ここで得た知識の土台がその後の成長に繋がることになるでしょう。
OJTとOFF-JTの違い
OJTとOFF-JTは、教育や研修の手法として広く利用されていますが、そのアプローチには本質的な違いがあります。
両者の根本的な違いは、学習の場が職場内か職場外かにあります。
OJTは実際の業務に関連した場での体験を通じた育成方法であり、OFF-JTは専門的な内容を集中的に学ぶ場での教育です。このため、教育の目的や期待される成果が異なります。OJTは実務に直結したスキルを養うことに主眼が置かれる一方、OFF-JTは知識の幅を広げることが重視される傾向があります。
OJTのメリットとデメリット
次にOJTのメリットとデメリットについてみていきます。
OJTのメリット
OJTには、多くの魅力的なメリットがあります。
メリット①実践的スキルを身につけられる
実際の職場で行われるため、受講者は業務環境のリアリティを体験しながら実践的なスキルを身につけることができます。上司や先輩から直接指導を受け、業務に必要な具体的な能力を円滑かつ迅速に習得できる点は非常に大きな利点です。
メリット②理解度が高くなる
さらにOJTでは、座学やOFF-JTと比較して、理論の学習にとどまらず実務を体験することで、スキルの定着が早まるという特徴があります。特に業務の流れの中で学ぶため、内容の理解が深まり、受講者が実際の仕事に即した形で知識を吸収しやすくなるのが強みです。このような環境下で学ぶことにより、即戦力として活躍するための具体的なノウハウをその場で学ぶことができるのです。
メリット③コミュニケーション能力向上につながる
また、OJTは実務スキルの育成だけでなく、チーム内のコミュニケーションを活性化させる役割も果たします。上司や先輩との意図的な交流を通じて、職場文化や業務遂行のノウハウを学びやすくなるほか、信頼関係が深まり、職場への適応がスムーズに進みます。このプロセスによって、受講者は自己成長を実感できるだけでなく、働く意欲や職業人としての自信も高めることができます。
OJTのデメリット
OJTにも注意すべきデメリットがいくつか存在します。
デメリット①指導者により習得できるスキルや知識にばらつきがでる
最初の課題は、指導者の資質や経験に依存する部分です。教育を担当する上司や先輩の指導方法にバラつきがあると、受講者が得る知識やスキルの質が大きく変わることがあります。これにより、学習効果が期待通りに得られない可能性があります。
デメリット②実務を実践的に学ぶ時間の確保が難しい
さらに、業務の合間を縫って指導を行うOJTでは、十分な時間を確保しづらいというデメリットがあります。忙しい現場の中で効率的に指導を行うのは難しく、結果として教育が不十分になるリスクが考えられます。このような時間的制約は、OJTの実施を妨げる大きな要因の一つです。
デメリット③知識やスキルの幅が広がりにくい
また、OJTでは特定の業務に特化した知識やスキルのみを学ぶことが多く、幅広い知識の習得が困難になる場合があります。特に、同じ仕事のルーチンに従事することで、新しいスキルを習得する機会を逃すリスクも挙げられます。こうしたデメリットを補うため、OJTだけに頼るのではなく、他の教育手法や研修を併用することが求められるでしょう。
OFF-JTのメリットとデメリット
ここではOFF-JTのメリットとデメリットについてみていきましょう。
OFF-JTのメリット
まずは、OFF-JTの3つのメリットについて解説します。
メリット①いつもとは異なる環境のため刺激を受けやすい
まず、職場から離れた環境での研修は、受講者にとって集中しやすく、知識をしっかりと吸収できる機会を提供します。特に、新入社員にとっては基礎的なビジネスマナーや専門知識を身につける場として機能します。
メリット②各分野に特化した講師から指導を受けられる
また、OFF-JTでは、専門の講師が指導を行うため、最新のビジネススキルや専門知識を確実に学べるという点が挙げられます。受講者は、理論的な内容をしっかり学んだうえで、実務に活かすことができるため、知識の定着が促進されます。
メリット③色々な人脈作りを可能にする
さらに、OFF-JTを通じたネットワーキングの機会も魅力です。同じ目的をもつ参加者との交流は、情報交換や視野を広げるチャンスをもたらします。グループディスカッションやワークショップを行うことで、異なる専門分野の知識を取り入れ、自身の成長に直結することが期待されます。
OFF-JTのデメリット
一方で、OFF-JTにはデメリットも存在します。
デメリット①人手不足を招く恐れがある
まず第一に、研修に参加するために職場を離れることにより、業務進行に影響を及ぼすリスクがあります。特に、社員数の少ない企業では、ひとりの欠如が業務に与える影響が大きく、業務が滞る可能性が指摘されています。
デメリット②コストがかかる
次に、OFF-JTにはコストがかかるという点も問題です。外部講師に依頼する場合、講師料や施設の利用費などがかさむため、経済的な負担が増すことが懸念されます。このような理由により、研修の実施頻度が低下する恐れがあります。
デメリット③研修内容が実務と相違する場合がある
また、内容が実務に即していないなど、受講者の業務関連性が薄く感じられることもデメリットの一つです。知識を得ることはできても、それを実務にうまく活かせないと、学びの効果が薄れることになりかねません。
習得内容別のOJT・OFF-JTでの研修方法
習得させたい内容別に、OJTとOFF-JTではそれぞれどのような方法で研修を行えばいいかを表でまとめました。
OJTとOFF-JTを組み合わせて行うことで、より効果的な学習・育成が可能になりますので、ご参考にしてください。
習得させたい内容 |
OJTの場合 |
OFF-JTの場合 |
業務手順習得・実務スキル |
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社内ルール・社内システムの使い方 |
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営業・顧客対応スキル |
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コミュニケーションスキル(実務場面) |
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リーダーシップ・マネジメント |
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新商品・新サービス企画・開発 |
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専門スキル(法務・会計・ITなど) |
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ビジネスマナー・コンプライアンス |
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キャリア開発・自己啓発 |
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最新動向・トレンドの学習(技術、業界情報) |
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OJTとOFF-JTの効果的な活用方法
ここでは、OJTとOFF-JTの効果的な活用方法について解説していきます。
OJTとOFF-JTを組み合わせる
OJTとOFF-JTを組み合わせることは、人材育成において非常に効果的で多くのメリットをもたらします。
OJTでは、実務を通じて職場の具体的な知識やスキルを習得できるため、学びが実際の業務に即したものになります。一方で、職場環境だけでは視野が狭くなりがちです。
その補完として設定されるOFF-JTでは、専門知識を集中的に学ぶ場が提供され、理論を深めることが可能です。
このように、OJTとOFF-JTの特性を適切に活用することで、広い視野をもちながら深い知識と実践力を身につけることができます。両者の組み合わせにより、受講者はOFF-JTで基礎的な理論や専門知識をしっかりと吸収し、それをOJTを通じて実務へと応用する環境が整います。このプロセスを通じて、知識と実践が相互に影響し合い、学びの定着率が高まります。
さらに、OFF-JTで得た新しい知識や視点がOJT実施中の業務に新たな価値をもたらし、実務経験から得たフィードバックが理論学習に具体性を加えるといった相乗効果もあります。
研修や教育を成功させるポイント
ここでは、成功するためにおさえておきたいポイントを整理します。
ポイント①明確な目標設定をする
研修や教育を成功させるためには、計画段階から目的を明確にし、戦略的アプローチを取ることが重要です。受講者の意思やニーズを事前に把握し、具体的な目標を設定することで、研修内容に関連性が生まれ、学習効果が高まります。これにより、受講者が学びに効果的に取り組む姿勢を育てることができます。また、実践的で参加者にとって意義のあるカリキュラムを組み込むことで、受講者の興味を引き出し、主体的な学びを促すことが可能です。
ポイント②フィードバックや受講者のフォローアップを行う
受講後のフォローアップも成功のために欠かせないステップです。学んだ知識やスキルを実務でどのように適用するか、具体的なアドバイスを行うことで、学んだ内容が定着します。
さらに、定期的に研修の成果を分析し、改善点を洗い出すことは、教育プログラム全体の質の向上にもつながります。
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