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【質問例あり】研修後アンケートで何を聞く?実施のポイントも紹介

企業研修を実施する際は、研修後の効果を定性的・定量的に分析し、社員教育の効果を高めていく必要があります。そのときに活用できるのが「研修後アンケート」です。研修によって受講者にどのような変化があったか、どのようなメリットがあったかを正確に把握することで、効果的な社員教育の方法を模索することができます。
 
本記事では、研修後アンケートの質問例や、受講者の本音を引き出すポイントについてご紹介します。


目次[非表示]

  1. 1.研修後アンケートが重要な理由
  2. 2.研修後アンケートの質問項目
    1. 2.1.1.「〇〇」について、研修参加前の課題は何でしたか?
    2. 2.2.2.研修で得られたことは何ですか?
    3. 2.3.3.研修で得たことをどのように活かしたいですか?
    4. 2.4.4.教材は理解しやすい内容でしたか?
    5. 2.5.5.講師の進め方は適切でしたか?
    6. 2.6.6.受講環境は整っていましたか?
    7. 2.7.7.研修の時間は適切でしたか?
    8. 2.8.8.研修に対する意見や要望はありますか?
    9. 2.9.9.今後受講したいテーマはありますか?
  3. 3.研修後アンケートで本音を収集するには?
  4. 4.研修後アンケートを実施する際のポイント
    1. 4.1.重要度が高い質問は前に入れる
    2. 4.2.設問は絞る
    3. 4.3.選択式・5段階評価式も取り入れる
    4. 4.4.アンケートはWebで行う
  5. 5.​​​​まとめ


研修後アンケートが重要な理由

研修を実施する企業様の中には、「やりっぱなし」で終えるケースが多くみられます。研修後には、必ず受講者の反応を確認するためのアンケートを実施しましょう。
 
研修後アンケートが重要な理由は、「研修の効果を把握し、改善点を把握するため」です。
 
アンケートによるフィードバックに基づいて研修の改善点を把握し、次回以降の研修に活かすことで、受講者の知識定着や満足度を高めることができます。

研修後アンケートの質問項目

ここでは、研修後アンケートの質問項目例を9つご紹介します。 

1.「〇〇」について、研修参加前の課題は何でしたか?

研修に参加する前に受講者が抱えていた課題を改めて把握することで、企業課題に即した研修が実施できていたかが分かります。
    
例えば、コミュニケーション研修ひとつをとってもメインのトピックはさまざまです。受講者が「部下にうまく説明する方法が分からなかった」と悩んでいた場合や、「高齢の社員と信頼関係を築けていないと感じる」という不安があった場合もあるでしょう。
 
今回実施した研修が、どの程度受講者の課題解決に役立ったのかを把握するために重要な質問です。
 
仮に今回の研修で解決できなかった場合は、次回以降の研修で受講者の抱える課題やニーズに即したプログラムを考える必要があります。
    
※アサーティブコミュニケーション:相手の立場や意見を尊重しながら、自分の主張を正確に伝える方法

2.研修で得られたことは何ですか?

受講者が今回の研修によってどのような知識やスキルを得たかを確認するための質問です。研修の目的・目標に対してどの程度達成できたかが把握できます。
 
また受講者自身にとっても、研修の成果を言語化することは重要です。研修によって何らかのメリットやきっかけが得られたのであれば、自分の成長を認識することができ、学びの定着化やモチベーションの向上につながります。

3.研修で得たことをどのように活かしたいですか?

質の高い研修が実施できていた場合は、今後の目標などの具体的な回答が得られるでしょう。
 
また、この質問は「研修で得たことをどのように活かしたいか」を問い、研修で得た知識をビジネスでどう活用するか、受講者自身に考えてもらう効果もあります。

4.教材は理解しやすい内容でしたか?

教材自体の質を把握する質問です。学習コンテンツが理解しやすいかどうかは、受講者の学習効果に大きな影響を与えます。教材が煩雑で理解が難しい場合、受講者は情報を吸収しにくく、学習効果は低下するでしょう。
 
また受講者のスキルや経験によって、同じ教材でも理解度が異なる場合もあります。「理解しにくい」と回答した場合は、あわせて具体的に「何が理解しにくかったのか」を記載する項目を用意し、意見をもとに教材を改善・アップデートしてみてください。 

5.講師の進め方は適切でしたか?

講師の教育スキルを把握するための質問です。いいえを選択した場合は、「遅い(早い)と感じた内容は何か」「分かりにくいと感じた点は何か」などを記載できる項目を用意すると良いでしょう。講義のペースや説明方法、受講者への対応など、改善の余地がある点があれば、次回の研修で修正できます。
 
また、自社の社員が講師をしていた場合は、フィードバックをもとにトレーニングやサポートを行いましょう。講師の質を向上させれば、受講者により満足してもらえる研修が行えます。

6.受講環境は整っていましたか?

受講者がストレスなく、スムーズに研修を受けられたかを把握する質問です。
 
とくにオンラインで研修を実施する際には、講師・受講者ともにある程度のテクニカルスキルが必要ですので、本番前に必ずカメラ・マイクの設定や動作チェック、接続テストなどを行うことが重要です。
 
受講環境に関する問題点や改善すべきポイントがあれば、次回の研修で用意するものや、研修方法を見直しましょう。

7.研修の時間は適切でしたか?

受講者の習熟度や満足度をはかる質問です。
 
研修時間は長すぎても短すぎてもよくありません。研修時間が長すぎれば、受講者が飽きてしまったり、集中力が途切れてしまったりと、学習効果は下がります。一方で、学ぶ内容に対して研修時間が短いと、受講者が内容を理解するのに十分な時間が得られません。
 
いいえと回答した場合は、長いと感じたか、早いと感じたかを記載してもらいましょう。
 
学習効率のアップや受講者の負担軽減のためにも、適切な研修時間になるようカリキュラムを組むことが重要です。

8.研修に対する意見や要望はありますか?

研修の企画・運営の担当者では把握しきれない改善点を知るための質問です。研修スタッフの動きや運営に関してなど、細かなフィードバックが得られる場合があります。
 
受講者側からの意見や要望を取り入れることで、よりよい学習プログラムの設計につながります。

9.今後受講したいテーマはありますか?

受講者のニーズを把握する質問です。自分の興味・関心のあるテーマを受講できれば、研修への参加意欲が高まり、学習効果も向上できます。また自分の提案が受け入れられたと感じれば、エンゲージメントの向上も期待できるでしょう。

研修後アンケートで本音を収集するには?

基本的に、アンケートという手法はバイアスによって回答者の正確な心理が引き出せない場合が多くあります。
 
例えば「無意識に自分を良く見せようとする」「肯定的な回答が期待されている」などのバイアスがかかると、実際よりも研修効果が高いようにみえてしまう可能性があります。
 
そこで、受講者の本音を引き出すための工夫を取り入れてみましょう。
 
最も簡単なのは、回答を匿名式にすることです。
 
実名式のアンケートは、「今後の評価に影響を及ぼすのでは」「働きにくくなるのでは」といった不安につながり、研修に対してのネガティブな意見がいえなくなる場合があります。回答は匿名式にして、受講者が率直な意見を記載できるようにしましょう。
 
とはいえ、受講者それぞれのレベルや研修の成果を確認したい場合は、実名式のアンケートのほうが適しています。実名式にする場合は、「本アンケートは人事評価に関係するものではありません」などの説明を加えておくことをおすすめします。

研修後アンケートを実施する際のポイント

ここでは、研修後アンケートを実施する際の注意点やポイントをご紹介します。

重要度が高い質問は前に入れる

研修後のアンケートは、後半よりも前半に丁寧な回答が集まる傾向にあります。重要度の高い質問は前半に入れて、少しでも正確な回答が得られるようにしましょう。
 
とはいえ、アンケート全体の構成や流れも考慮する必要があります。適度なバランスを取りながら、受講者がスムーズに回答できるよう心がけましょう。 

設問は絞る

研修後アンケートの質問項目が多すぎたり、煩雑だったりすると受講者に負担がかかります。その結果、質問への回答が適当になったり、満足度が低下したりするでしょう。集中して回答してもらうためにも、重要な設問に絞ってアンケートを作成してみてください。
 
自由記述の場合、5〜7問を目安にするとよいでしょう。設問を絞ることは、データの収集や分析の負担を軽減する効果もあります。

選択式・5段階評価式も取り入れる

アンケートの回答形式には主に、自由記述と選択式(はい・いいえ)、5段階評価式(非常に満足・満足・普通・不満・非常に不満)の主に3つがあります。自由記述は受講者の意見や感想をより詳細に聞けるメリットがある分、一方で回答には負担がかかる点に注意が必要です。
 
受講者の負担を軽減するためにも、適度に選択式や5段階評価式を取り入れましょう。また5段階評価式はデータの分析もしやすくなります。

アンケートはWebで行う

研修後アンケートの実施方法には、大きく分けて「紙」と「Web」の2種類がありますが、Webで行うのがおすすめです。
 
Webで行えば、データの収集や管理、分析がしやすくなります。データが自動的に集計され、紙での手作業に比べて時間と労力を節約できるのがメリットです。選択式や5段階式の回答も、即座に表やグラフなどに反映できます。
 
またWebアンケートは質問を簡単に追加・削除・修正できるため、柔軟性にも優れています。
 
これまで紙でのアンケートを行っており、Webに移行したいと考えている企業様は、eラーニングプラットフォーム「​​​​​​​SAKU-SAKU Testing」のアンケート機能をご活用ください。紙のアンケートの回答結果をWebに取り込み、Web回答とあわせた一元管理が可能です。
 
研修の実施から研修後アンケート、分析までを効率化できるため、研修にかかる手間を削減したい場合にもおすすめです。

​​​​まとめ

研修後アンケートは研修の効果を把握し、社員教育の効果を高めるためにも欠かせない要素です。アンケートは受講者が回答しやすいように設計し、受け取った意見や要望をふまえて改善方法を模索していきましょう。

 

組織が発展していくには、社員一人ひとりの能力を向上させることが不可欠です。 そのためにも、企業は個々のスキルアップを促す仕組み作りをする必要があります。 このメディアでは、社員教育に力を入れていきたい企業様に向けて、 教育・研修をメインに社員が成長していくための情報を発信していきます。

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