リフレクションとは?意味や、方法・効果を詳しく解説します!
自己改善やキャリアアップにリフレクションは非常に有益なツールです。
ここでは、リフレクションの意味、実践方法、およびその効果について解説します。
本記事を通じて、リフレクションの基本を理解し、日常生活や仕事に活用していただきたいと思います。
目次[非表示]
- 1.リフレクションとは
- 1.1.リフレクションと反省の違い
- 2.リフレクションにおける効果とは
- 2.1.自己理解と成長の促進
- 2.2.リーダーシップ、チームパフォーマンスの向上
- 2.3.イノベーションの促進
- 2.4.チームの効率化
- 3.リフレクションの方法とは
- 4.リフレクションを行う上でのポイントや注意点
- 4.1.全体像をみる
- 4.2.客観的な視点をもつ
- 4.3.過去の経験にとらわれない
- 4.4.定期的に行う
- 5.リフレクション教育にはeラーニングがおすすめ
リフレクションとは
リフレクションとはラテン語の「reflectere」が由来となっており、「折り返す」や「戻す」という意味をもっています。日本語に訳すと「内省」という意味になります。
この言葉が示すように、リフレクションは、過去の行動や思考を自分自身で振り返ることで、自身の行動や思考のパターンを客観的に理解することができます。
リフレクションには、自身を改善し、成長させる目的があります。
リフレクションと反省の違い
リフレクションは反省と似たような概念があり、よく混同されることがあります。反省は、自分の行動や失敗に焦点を当て、自身の評価や、自己批判的な考えが含まれます。また、反省はより主観的な観点から自身を見つめる傾向があります。
一方、リフレクションは、自身の行動や考えを客観的に振り返り、それを通じて学びを得ます。
振り返ることで、良かった点と改善が必要な点を明確にし、次の行動計画を立てる手助けとなります。
リフレクションにおける効果とは
ビジネスの場面だけでなく、リフレクションには様々な効果があります。
ここではその中の一部のメリットをご紹介します。
自己理解と成長の促進
リフレクションを通じて、自身の行動の背後にある動機や思考パターンを深く探求し、自己認識を高めることができます。その結果、自身の強みや改善点が明確になり、これを成長の機会と捉えることができます。
振り返りは単に過去を顧みるだけでなく、将来への意思決定や目標設定にも役立ちます。自己理解が深まると、より賢明な選択が可能となり、行動の一貫性と効果が向上します。このようにリフレクションは、個人の能力開発だけでなく、キャリアアップの道も開いてくれます。
リーダーシップ、チームパフォーマンスの向上
リーダーが定期的にリフレクションを行うことで、自分のリーダーシップスタイルや、行動、言動を客観的に評価することができます。
リフレクションでは、どのアプローチが効果的であったか、またどこを改善するべきなのかを把握することができ、結果的にリーダーシップの質を高めることができます。
また、リーダーがリフレクションを行うことは、チーム全体を客観的に評価し、改善することができます。
結果的にチームパフォーマンス向上にもつながります。
イノベーションの促進
リフレクションは、過去の経験や取り組みでの失敗や、改善点を見つめ直し、それを解決するための、新たなインスピレーションや、アイデアを得ることができます。
リフレクションは、単に過去の行動を思い返すだけではありません。それ以上に、自分自身の思考パターンや行動の根底にある原因を理解し、未来の行動に活かすための洞察を得る手段です。この自己反省が、持続可能なキャリアの成長や、個人の内面的な成熟に繋がり、結果として業務の効率化やイノベーションを実現する力となります。
チームの効率化
リフレクションはチームの効率化に非常に重要です。各チームメンバーが定期的に自己反省をし、ワークフローやコミュニケーションの問題点を明らかにすることで、タイムリーに問題に対処し改善策を講じることができます。これにより無駄な作業を削減し、効率的な業務プロセスを構築することが可能になりますので、チーム全体の生産性が向上します。
また、リフレクションを通じてチームメンバーはそれぞれの強みと弱みを理解し、お互いを補完する関係を築くことができます。このような相互理解はチームの一体感を強化し、より高いパフォーマンスを発揮する基盤を作ります。
さらに、定期的なリフレクションはプロジェクトの遅延を減少させる効果もあります。問題が明らかになることで、それを解決するための具体的なアクションプランを早期に立てることが可能となり、プロジェクトがスムーズに進行します。
このように、リフレクションは単なる自己評価を超えて、チームの強化と効率化を図るための戦略的ツールとして非常に有効です。個々のメンバーがもつ適性や経験を活かしながら、チーム全体が結束し、共通の目標に向かって効果的に貢献します。
リフレクションの方法とは
これまで、リフレクションの重要性や、メリットをご紹介してきましたが、ここでは具体的な実践方法を解説します。
リフレクションを効果的に行う3段階プロセス
リフレクションを効果的に実践するためには、以下の3段階のプロセスを踏むことをおすすめします。
①出来事を振り返る
まず最初に、日々の業務や出来事について振り返ります。
この際、具体的な出来事や状況を詳細に記録することが重要です。何が起こったかを振り返ります。
②他社や環境と関連付ける
自分の経験を他社や環境と照らし合わせることで、自分以外の視点や感情を理解する機会が得られます。これにより、他者との共感や理解が深まります。
さらに、出来事が発生した環境や状況が、自分の行動や反応にどのように影響したかを把握することが重要です。
他者の視点や環境の影響を考慮することで、より広範な視野をもち、より多くの学びを得ることができます。
③自分自身について振り返る
最後に、自分自身のことについて振り返ります。
得られた洞察や学びをもとに、次の行動や改善策を計画します。
自分の強みや成長の余地、改善が必要な点を認識し、それらに対する具体的な戦略やアクションプランを立てます。具体的な目標や行動計画を明確にし、自己成長や発展のための取り組みを計画します。
自己評価や自己認識を深めることで、より意識的な行動や意思決定を行い、自己成長を促進することができます。
これらの3段階を経ることで、効果的にリフレクションを行うことができます。
定期的にこのプロセスを行うことで自身の成長を実感できるようになるでしょう。
リフレクションを行う時に役立つフレームワーク
リフレクションにはいくつかの利用できるフレームワークがありますが、以下の3つが特に有効です。
・グラハム・ギブスの内省サイクル
・デイビッド・A・コルブの経験学習サイクル
・アリスター・コーバーンのKPT法
1つずつ解説していきます。
内省サイクル
内省サイクルのフレームワークは以下の6段階で構成されます。
①経験
最初のステップは、具体的な経験や出来事を振り返ります。この段階では、経験した出来事や状況を具体的に記録し、客観的な事実を整理します。経験の背景や状況、関与した人々など、すべての重要な要素を振り返ります。
②感情
次に、経験に関連する感情や感情の変化について考えます。
このステップでは、経験に対する自分自身の感情や反応を正直に認識し、それらの感情が経験にどのように影響したかを理解します。喜び、怒り、不安など、さまざまな感情を認識し、それらが経験にどのように関連しているかを考えます。
③評価
続いて、経験を客観的に評価し、良い点や悪い点を特定します。この段階では、経験の成功や失敗、挑戦や障害に焦点を当て、その結果に対する自分の評価を行います。
④分析
次に、経験をより深く分析し、その背後にある要因やパターンを理解します。このステップでは、経験の原因や影響を考え、それらがどのようにして起こったかを分析します。自分の行動や他者の関与、環境の影響など、さまざまな要因を考慮して、経験をより包括的に理解することが大切です。
⑤結論
経験や分析等から得られた洞察や理解をまとめ、結論を導きます。
このステップでは、分析や評価を踏まえて、経験から得られた教訓や学びを抽出します。
⑥行動計画
最後のステップでは、結論や学びをもとに、具体的な行動計画を立てます。この段階では、将来の行動や改善策を具体的に計画し、それを実行するためのスケジュールやリソースを考えます。
経験学習サイクル
デイビッド・A・コルブが提唱した経験学習サイクルは、体験から学びを引き出すことを重視します。
経験学習サイクルは以下の4つのサイクルで成り立ちます。
①経験
最初のステップは、具体的な経験や出来事を通じて学びを得ることです。経験は、実際の行動や活動を通じて得ることが大切です。
②振り返り
次に、経験を振り返り、その意味や意義を理解します。振り返りでは、経験を多角的に分析し、経験を深く掘り下げます。
③概念化
続いて、振り返った内容を概念化し、今後の経験に活かせるようにします。
④実践
最後に、概念化したものを実践します。
新しいアイデアや概念化したものを実際の状況や環境で実験し、その効果や有効性を検証します。
たとえ成功しなかったとしても、この成功しなかった経験を基に振り返り→概念化→実践とサイクルを回すことでより、良い成果につながります。
KPT法
最後にアリスター・コーバーンが提唱しているKPT法について解説します。
KPTはKeep(維持)、Problem(問題)、Try(試行)頭文字をとったものです。
①Keep(維持)
Keepの段階では、プロジェクトや業務において良好な状態や維持したほうが良いものを特定します。
②Problem(問題)
現在の課題や障害を特定し、その原因や影響を分析します。
問題や課題を明確にすることで、その原因や、それらに対処するための具体的な解決策を検討することができます。
③Try(試行)
Tryでは、問題で検討した解決策の実施に向けた具体的な行動計画を策定し試行します。
KPT法は、問題の特定から解決策の実行までを促進するための手順がシンプルであり、課題の早期発見や、比較的実行しやすいフレームワークです。
これらのフレームワークを適切に選択し利用することでより、効果的にリフレクションを行うことができます。
リフレクションを行う上でのポイントや注意点
ここではリフレクションを行う際のポイントや注意点について解説します。
全体像をみる
過去の経験を振り返る際には、全体像を見ることが重要です。一つの出来事だけでなく、それがどのように繋がり、影響を与えたかを理解しましょう。
客観的な視点をもつ
自己リフレクションを行う際には、客観的な視点を保つことが重要です。感情や主観的な評価に左右されず、客観的な視点から自身の経験や行動を振り返るよう心がけましょう。
過去の経験にとらわれない
過去の経験を振り返る際には、過去の失敗や過ちにとらわれることなく、成長や学びに焦点を当てましょう。過去の経験から得られた教訓を活かし、将来の行動に役立てることが重要です。
定期的に行う
リフレクションを定期的に行うことで、継続的な成長と改善を促進することができます。定期的な振り返りを通じて、自己の成長や進歩を確認し、次のステップを計画しましょう。
リフレクション教育にはeラーニングがおすすめ
本記事ではリフレクションについての説明と方法について解説しました。
リフレクションには様々なメリットがあり、人材教育に取り入れたいと思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
リフレクション教育は、学習者が自身の経験や行動を振り返り、深い理解や洞察を得るための手法です。このリフレクション教育を効果的に導入する手段の一つとして、eラーニングがおすすめです。
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学習者の自己理解や成長を促進するために効果的な手段となるため、フレクション教育におけるeラーニングの活用がおすすめです eラーニングの利点を活かし、リフレクション教育を効果的に実施しましょう。