社員研修をスムーズにeラーニング化! LMS(学習管理システム)導入の手順を徹底解説
新型コロナウイルス感染症の影響により、集合研修などで行われていた社員研修を、LMS(Learning Management System) などを活用してeラーニング化する企業が増えました。
LMSは教材の提供機能と管理機能の両方をもつシステムのことです。簡単に教材を作成でき、受講状況やテスト結果などを一元管理できます。
この記事では、LMSを導入する場合の一連の流れを、研修担当者に向けて解説していきます。
LMSの概要については、こちらの記事も参考にしてください。
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「LMS(学習管理システム)とは? 社内研修の管理に役立つ機能を紹介」
目次[非表示]
- 1.LMS導入の流れ① LMS導入の目的を明確にする
- 2.LMS導入の流れ② 研修計画の見直しをする
- 3.LMS導入の流れ③ 導入の条件を確認する
- 3.1.かけられる費用はどれくらいか
- 3.2.規模はどれくらいか
- 3.3.オンプレミス型とクラウド型のどちらにするか
- 4.LMS導入の流れ④ システムを比較検討する
- 4.1.ポイント① 目的にあった機能があるか
- 4.2.ポイント② 受講者・管理者両者が使いやすいか
- 4.3.ポイント③ サポート体制があるか
- 4.4.ポイント④ 価格は妥当か
- 4.5.ポイント⑤ 自社と同じ業種の導入実績があるか
- 5.LMS導入の流れ⑤ システムの決定~ベンダーとの契約
- 6.LMS導入の流れ⑥ 運用開始~研修実施後の評価
- 6.1.運用準備
- 6.2.研修の実施と実施後の対応
- 7.LMS導入をご検討されている場合は、イー・コミュニケーションズにご相談ください
LMS導入の流れ① LMS導入の目的を明確にする
はじめに、LMSを導入する目的を明確にしましょう。
目的によって必要な機能や仕様は異なりますので、具体的に設定することが大切です。
導入目的は、自社における社員研修の課題を起点に考えることをおすすめします。
考えられる課題は次のとおりです。
- リモートワークの推進により従来の集合研修が開催できない
- 社員研修にリソースを割くことができない
- 社員研修の効果がわからない
例えば、リモートワーク推進により集合研修が実施できないのであれば、「LMSの導入で既存の集合研修の内容をリモートで実施できるようにすること」が導入目的として挙げられます。
その場合は、動画の搭載が簡単にできるLMSを導入するのがいいでしょう。
社員研修にリソースを割けないのであれば、「LMSの導入によって少ない費用負担で社員研修が実施できるようにする」が導入目的として挙げられます。
その場合は、とにかく管理がしやすいLMSを導入し、管理者の負担を軽減する必要があります。
社員研修の効果がわからないのであれば、「LMSの導入によって研修効果を分析し、効果的な社員研修を実施できるようにする」が導入目的として挙げられます。
その場合は、効果を可視化できるようなテスト機能が充実しているLMSを選ぶと良いでしょう。
LMS導入の流れ② 研修計画の見直しをする
LMS導入の次のステップとして、研修計画の見直しを行いましょう。
次の3点を確認してください。
- 集合研修をLMSで実施する場合はLMSの活用に合わせた研修計画を立てる
- 新たに研修をLMSで実施する場合は年間計画を立てる
- 効果測定の方法や見直しのタイミングを考える
集合研修をLMSで実施する場合:LMSの活用に合わせた研修計画を立てる
集合して行っていた研修をLMSで実施する場合は、LMSの活用に合わせた研修計画を立てることが重要です。
集合研修では、研修場所の決定や講師の確保が不要になりますが、対象者へ告知し、期限までに確実に受講してもらうための仕組みづくりが大切です。
また、集合研修でグループワークやロールプレイングなどを行っていた場合、LMSで実施するのは難しいため、内容の変更や集合研修との併用が必要になります。
新たに研修をLMSで実施する場合:研修の年間計画を立てる
これまで、きちんとした研修計画を立てていなかった、またはLMSを使うにあたり、研修を組み立て直したいという場合は、新たに研修の年間計画を立てましょう。
年間計画を立てるにあたって、まずは受講対象者を決定します。新入社員を対象とする場合もあれば、特定の役職・部署を対象とする場合、管理職を対象する場合など、さまざまです。
受講対象者によって研修で身に付けてほしいスキルや入れるべきコンテンツ、導入にかかる予算が異なりますので、具体的に洗い出すことが大切です。
LMSでは、属性やグループによって配信するコンテンツを変更し、管理することができるため、階層別の研修や一斉研修など、自社に合わせた研修を計画してください。
効果測定の方法や見直しのタイミングを考える
LMSで研修を行う場合、受講者のテスト結果などをすぐに確認したり、テスト内でカテゴリー設定をしておけば、どの分野の問題の正答率が低いかなど、全体の傾向を把握したりすることも容易です。
どの段階で研修結果の傾向を把握するか、また研修内容を見直していくか等をあらかじめ考えておく必要があります。
LMS導入の流れ③ 導入の条件を確認する
次に、LMS導入に関する条件を確認しましょう。
次の3点に関して、自社の条件を確認してください。
- かけられる費用はどれくらいか
- 規模はどれくらいか
- オンプレミス型とクラウド型のどちらにするか
それぞれ詳しくみていきましょう。
かけられる費用はどれくらいか
かけられる初期費用と月々の費用の概算を算出しましょう。
規模はどれくらいか
利用するユーザー数を把握しておきましょう。ユーザー数によって月々の費用が変わる場合がありますし、同時使用人数が多い場合、ベンダーによっては対応できない場合もあります。
将来的に利用人数を増やしていきたいなどの見通しがある場合は、ベンダーを選ぶ際に将来的な人数も踏まえて選定する必要があります。
オンプレミス型とクラウド型のどちらにするか
LMSの種類には「オンプレミス型」と「クラウド型」の2種類があります。
簡単にまとめると下記の表のようになります。
オンプレミス型 |
クラウド型 |
|
---|---|---|
特徴 |
自社のサーバー内にLMSを構築するもの |
ベンダーが提供するクラウド上のサーバーに構築されているLMSを、インターネットを介して利用するもの |
メリット |
|
|
デメリット |
|
・カスタマイズに限界があり、細かい設定をしたい場合は難しい |
以前は、セキュリティ面の懸念からクラウド型を避ける企業が多かったですが、近年はセキュリティ面の向上により、クラウド型を導入する企業が増えています。
運用面やセキュリティ、カスタマイズの点から、自社に合う種類を選びましょう。
LMS導入の流れ④ システムを比較検討する
実際にさまざまなベンダーのシステムを比較検討する場合のポイントを5つご紹介します。
ポイント① 目的にあった機能があるか
「LMS導入の流れ① LMS導入の目的を明確にする」で解説した目的を達成できる機能があるかはとても大切です。
動画を搭載したい場合は、動画の機能が充実しているかどうかが大切になりますし、管理者の負担を軽減させたい場合は、管理の簡易さを重要視する必要があります。
また、社員研修の効果を可視化したい場合は、テスト機能が充実していることが重要です。
ポイント② 受講者・管理者両者が使いやすいか
操作性に優れているか、マルチデバイスに対応しているかなどは、受講者にとって大切な要素です。
使いにくいと受講のモチベーションが下がりますし、成績にも影響する可能性がでてきます。
また、管理者にとっては、コンテンツの作成が簡単にできるか、受講者の進捗・成績管理が簡単にできるかなどが大切です。
直感的に操作できる仕様でないと作業効率が落ちてしまいます。
受講者・管理者両者が使いやすいかというのも重要なポイントです。
ポイント③ サポート体制があるか
サポート体制が充実しているかも確認しましょう。
研修担当者が複数いる場合や入れ替わりが多い場合は、マニュアルが整備されていないと統一した対応が難しくなってしまいますので、マニュアルがあるかも大切です。
また、システムを使っていく上でわからないことがあったときに、気軽に電話等で相談できる窓口があると安心です。
ポイント④ 価格は妥当か
安ければ安いほど良いわけではありません。
かけられる費用を明確にしたうえで、自社に必要な機能が備わっているか、機能と価格のバランスをみて判断することが大切です。
バランスを考える際は、目的のために必要な機能をピックアップしつつ、優先順位をつけましょう。
ポイント⑤ 自社と同じ業種の導入実績があるか
過去の導入実績も参考になります。実績が多いほど、ノウハウが蓄積されているので安心です。また、自社と同じ業種の導入実績があれば、運用の仕方などで参考になることも多いでしょう。
LMS導入の流れ⑤ システムの決定~ベンダーとの契約
次に、いよいよシステムを決定し、契約の流れになります。
システムを決定する
LMS利用の目的、必要な機能、費用感が明確になったら、さまざまなベンダーのシステムを比較します。ある程度絞り込んだら、希望する機能や条件、予定している使い方を伝え、相見積をとりましょう。
見積と機能を照らし合わせて検討し、一番納得できるシステムを選びます。最終的に会社の許可を得られたら、導入手続きに入ります。
導入手続きをする
運用開始のタイミングから逆算して導入開始のスケジュールを立てていきます。初期構築に時間がかかるシステムもありますので、使用するタイミングに合わせて導入をしていきます。
LMS導入の流れ⑥ 運用開始~研修実施後の評価
実際に導入が完了したら、いよいよ運用スタートです。運用の流れをみていきましょう。
運用準備
導入が完了したら、実際に使用するコンテンツの製作や受講者の登録などを行っていきます。最初は手間取ることも多いと思いますので、適宜サポート窓口に相談しながら準備を進めます。
研修の実施と実施後の対応
コンテンツや受講者登録の準備が完了したら、該当者にコンテンツを配信し、研修を実施します。
システムの使い方などで、受講者から問い合わせなどがある場合が考えられますので、運用初期はサポート体制を強化しておきましょう。
また、研修期間中はトラブルや受講者からの質問などに答えられる体制を常時取っておきましょう。
必要な研修をもれなく受講できるように、未受講の人にリマインドを送るなどの工夫も必要です。
研修実施後は知識の定着度などを可視化し、苦手な部分の研修を強化するなど、適宜研修の見直しをしていきます。
アンケートなどで受講者からのフィードバックを得られる場合は、改善点をピックアップし、研修をブラッシュアップしていきましょう。
LMS導入をご検討されている場合は、イー・コミュニケーションズにご相談ください
イー・コミュニケーションズが提供しているSAKU-SAKU Testingは、社員研修に必要な機能が備わっているLMSです。
管理者の使いやすさを追求し、直感的な操作性で簡単にコンテンツの搭載やテストの作成が可能です。また、受講者の受講状況やテスト結果をリアルタイムで管理できます。
自社コンテンツを活用いただけるのはもちろんのこと、社員研修に活用できるハラスメントやコンプライアンスなどのコンテンツも幅広く取り揃えています。
ぜひ、社員研修にSAKU-SAKU Testingをご活用ください。