検定(民間資格)の作り方 手順や導入方法を簡単解説
「リスキリング」という言葉がよく聞かれるようになった昨今、勉強をしてあらたな知識を身に付けたい、資格を取得したいと思っている方が増えています。
それにともない、これまでにない検定や民間資格を作り、ビジネス化したいと考えている企業の担当者もいるのではないでしょうか。
この記事では、検定(民間資格)の作り方の手順や導入方法を分かりやすく解説します。企業の広報担当者や企画担当者、また個人で検定(民間資格)を作りたいと思っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次[非表示]
- 1.【5つの手順】検定(民間資格)の作り方
- 1.1.手順①検定(民間資格)を作る目的を決める
- 1.2.手順②検定(民間資格)の対象者を決める
- 1.3.手順③ほかの検定(民間資格)との差別化をはかる
- 1.4.手順④名前を決める
- 1.5.手順⑤商標登録をする
- 2.検定(民間資格)を作る際のよくある疑問
- 2.1.検定(民間資格)って誰でも作れるの?
- 2.2.名前は好きなように付けていいの?
- 2.3.検定(民間資格)をビジネスにするのは難しい?
- 3.検定(民間資格)をビジネス化するポイント
- 3.1.対策講座を開く
- 3.2.インセンティブをつける
- 3.3.上位級・上位資格をつくる
- 3.4.継続的なアップデート
- 4.検定(民間資格)化のご相談ならイー・コミュニケーションズにお問い合わせください
【5つの手順】検定(民間資格)の作り方
検定(民間資格)を作るには、どのような手順を踏めばよいのでしょうか?
一般的な5つの手順をご紹介しますので、参考にしてください。
手順①検定(民間資格)を作る目的を決める
まず、検定(民間資格)を作る目的を決めます。
現在、作ろうと思っている検定(民間資格)は何のために作るのでしょうか?
特定のジャンルの知識を測るような検定(民間資格)であれば、「広告宣伝のため」「ファンを増やすため」「収益化するため」などが考えられます。
また、特定のスキルを必要とするものなら、そのスキルを身に付けた人が増えるとどのような良いことがあるのか、何を実現できるのかなどを明確にするとよいでしょう。
手順②検定(民間資格)の対象者を決める
目的を決めたら、次に対象者を決めます。
メインとなる対象者の年齢層や属性などを設定します。また、資格取得後(検定合格後)にどのような活躍をしてほしいのかも明確にしておきましょう。
検定(民間資格)対象者を明確にすることで、内容やレベル感が固まっていきます。
手順③ほかの検定(民間資格)との差別化をはかる
ほかの検定(民間資格)との差別化も重要です。すでに似たような検定(民間資格)がある場合は、何が売りになるのか、資格を取得することで、どのようなメリットがあるのかなどを明確にします。差別化が検定(民間資格)のアピールポイントにもなるので、言語化しておきましょう。
手順④名前を決める
手順③までが完了したら、検定(民間資格)の名前を決めます。名前を決めるポイントは下記のとおりです。
国家資格と同じ名前や似ているものは避ける
国家資格は、業務独占や名称独占などとなっており、無資格でその名称を名乗ることはできません。ですので、国家資格と同じ名前にすることはできませんし、誤解を招くような似た名前も避けたほうがいいでしょう。
ほかの検定(民間資格)とかぶらない・紛らわしくない名前にする
すでにある検定(民間資格)と間違えらないような名前にすることが大切です。インターネットで検索するとすでに存在する名前なのか、似たような名前の資格がすでにあるか調べることができますので、名前を決める前に調べてみましょう。
また、特許庁の特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)で商標登録されている名前か調べることができます。漫画や既存のキャラクターの検定を行う場合は、そもそも著作権者の許諾が必要になりますので、所定の手続きが必要です。
資格の内容そのものを表す名前より少しひねったものがおすすめ
内容をそのまま資格名にすると、同じ分野のほかの資格と似た名称になってしまう可能性が高いので、独自性のある名前を考えましょう。独自性といっても資格内容と関係のない名前や覚えにくい名前は避けたほうが好ましいです。
また、設定した対象者に受け入れやすいような名前を考えるのも大切です。メイン対象者が高齢者であれば、高齢者が分かりやすい名称にするなど、対象者のことを思い描きながら考えるのもポイントです。
手順⑤商標登録をする
検定(民間資格)をビジネス化することを想定している場合は、商標登録することをおすすめします。あとから作られた検定(民間資格)が同じ名前で商標登録をしてしまう可能性もあるので、できるだけ早く商標登録をしておくと安心です。
商標登録の流れは以下のとおりです。
(1)商標登録出願
(2)審査
(3)査定
(4)設定登録
出願と登録の際には、料金の納付が必要です。
詳しくは特許庁のサイトをご覧ください。
https://www.jpo.go.jp/system/basic/trademark/index.html
自分で行うのが難しい場合は、弁理士に依頼する方法もあります。
検定(民間資格)を作る際のよくある疑問
これまでに検定(民間資格)を作る際の手順をご紹介しましたが、いざ作るとなると疑問が出てくるかもしれません。
ここでは、よくある疑問にお答えしていきます
検定(民間資格)って誰でも作れるの?
法律で制限されていない限り、誰でも作ることが可能です。法人化の必要もなく、個人で作ることができます。
名前は好きなように付けていいの?
好きな名前を付けることができます。「【5つの手順】検定(民間資格)の作り方」で説明したように、国家資格や既存の検定(民間資格)や商標登録されている名称は使用できませんが、それ以外であれば、自分が好きな名前を付けることが可能です。
検定(民間資格)をビジネスにするのは難しい?
ビジネス化はそれほど難しくありません。「資格ビジネス」や「検定ビジネス」と呼ばれるビジネスも存在します。
具体的なビジネス化のポイントは次の項目で解説します。
検定(民間資格)をビジネス化するポイント
ここでは、検定(民間資格)をビジネス化するポイントをご紹介します。
大きく4つのポイントがありますので、ひとつずつ解説していきます。
対策講座を開く
検定(民間資格)の対策講座の開催、対策書籍や対策eラーニングを作成することで、教材費を収益の柱のひとつにすることができます。
資格の取得のために対策講座を受ける人が増えれば、そこでの収益が見込めます。ただし、対策講座を受講しないと合格できないような難易度にしてしまうと、受験者の意欲が低くなってしまうので、注意が必要です。
インセンティブをつける
合格者(資格取得者)だけが得られるものを用意すると、受験者の満足度が高まります。
漫画やキャラクター、特定の商品の検定であれば、合格者しか手に入れることのできない特別なプレゼントを用意するなども方法のひとつです。
また、認定証を発行し、資格取得者が仕事で有利になったり、特定のスキルがあることを証明できたりするのも良いでしょう。
上位級・上位資格をつくる
合格者がさらにスキルアップを目指せるように、上位級や上位資格を用意すると、受験者のモチベーションが上がります。上にいくほどインセンティブの充実をはかるなど特別感を出すことで、受験者の満足度を高めることが収益化につながります
継続的なアップデート
検定(民間資格)は受験者のスキルを高め、実務に活かすことが最終目的ですので、一度作ったら終わりではありません。定期的に問題の見直しをしたり、検定(民間資格)のあり方を検討したりする必要があります。
正解者が少ない問題は見直す必要がありますし、正答率の低い分野に関しては対策講座を充実させるなどの対応が求められます。
受験者数が増えた場合は、実施回数を変更したり、検定(民間資格)の種類を増やしたりするなどの対策も考えられます。
ただし、人の手で検定の内容を更新したり管理したりするのは非常に手間がかかるものです。
効率化のために、CBTシステムやLMS(eラーニングのプラットフォーム)の活用をおすすめします。
紙の印刷や保管などの手間や費用を抑えられるので、検定(民間資格)を始める際に、CBTやeラーニングを用いることを検討するのもいいでしょう。
CBTに関してはこちらの記事も参考にしてください。
CBT試験とは?ほかの試験との違いやメリット、導入方法を徹底解説
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