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eラーニングの作成方法まとめ。学習効果を高めるポイントもご紹介

社内研修などでeラーニングを導入する際、企業理念や社内ルールなど内容によってはオリジナルの教材を作成しなくてはならない場合もあります。しかし教材を作成したことがなければ、作成方法やポイントも分からないでしょう。せっかく作成しても効果が少ないものになってしまう可能性もあります。


この記事では、教材を中心にeラーニングの効果的な作成方法をまとめます。ぜひ参考にしてみてください。


目次[非表示]

  1. 1.eラーニング作成の方法と手順
    1. 1.1.➀研修全体の設計
    2. 1.2.②対象・目的・期間をはっきりさせる
    3. 1.3.③教材の仕様書を作る
    4. 1.4.④教材の内容と構成を決める
    5. 1.5.⑤教材を作成する
    6. 1.6.⑥運用後はブラッシュアップする
  2. 2.作成時のポイント
    1. 2.1.➀内容・レベルを対象に合わせる
    2. 2.2.②表現・用語・書式に統一感を持たせる
    3. 2.3.③アウトプット・能動的になれる点を作る
  3. 3.eラーニングシステム=教材+学習者管理
  4. 4.教材を作成する場合のシステム選びのポイント
    1. 4.1.➀今あるデータを流用できるか
    2. 4.2.②作成・移管は簡単か
    3. 4.3.③教材作成サポートのサービスがあるか
  5. 5.eラーニングならイー・コミュニケーションズにご相談を



eラーニング作成の方法と手順

自社でeラーニングを作成する方法と手順をまとめます。具体的には、次の手順で行います。


研修全体の設計

対象・目的・期間をはっきりさせる

教材の仕様書を作る

教材の内容と構成を決める

教材を作成する

運用後はブラッシュアップする


それぞれの手順について、1つずつ見ていきましょう。

➀研修全体の設計

初めに研修全体の設計を行います。eラーニングだけで研修を行うのか、あるいはほかの方法も合わせて研修を行い、その一部にeラーニングを導入するのかを決定します。


研修全体の対象・目的(ゴール)・内容・期間を明確にします。企業活動を円滑に行うため・売上を向上させるためなど、最終的なゴールは様々なケースがあるでしょう。最終的なゴールに至るためにはどんな研修が必要かを逆算していきます。


関係部署への聞き取りや、同じ研修を過去にしたことがあるなら振り返りなども有益です。例えば現在の問題点は何か・それを解決するためにはどのような知識が必要かの聞き取りや、過去の研修の結果や受講生の意見などの確認などを行います。それにより、どんな人にどんな知識を身に付けてもらえばよいかが浮かび上がってくることもあるでしょう。


その上で「何のために・どんな内容の研修を・いつ行うのか」という研修の全体の設計を明確にします。


②対象・目的・期間をはっきりさせる

次に、誰に対して研修を行うかに加えて、全体の研修におけるeラーニングの目的は何か・期間をどうするかはっきりさせます。研修全体に対するeラーニングの位置付けを決めると言い換えることができるでしょう。


対象の現時点での理解度も、過去の研修内容・本人や上司への聞き取りなどをもとに明確にしておきます。ステップアップしていく研修の場合はとくに、現時点での理解度がわからないと内容を決めることができません。


目的(ゴール)は「〇〇できる」など達成度が測りやすいように設定します。さらに、教える内容のボリュームなどから必要な期間を逆算します。場合によっては、期間にボリュームを合わせるなど、調整も必要です。


さらに細かいことのように思われるかもしれませんが、学習者の学習環境・学習シーンも明確にしておきます。学習環境は教材の形式などに関わるからです。


③教材の仕様書を作る

対象や内容が決まったら、教材の設計書に当たる「仕様書」を作ります。学習目的・対象・目標のほか、教材名・教材概要・学習時間・修了条件などを明文化します。


ここまでは検討内容や決定事項に抽象的な面があったかもしれませんが、仕様書作りはそれを具体的な教材に落とし込む準備となります。教材は文字ベースなのか・動画が必要なのかといった教材作成の方向性も、内容に応じて検討・決定しておきます。


仕様書は、教材作成に関係する人の認識をそろえる・基本的な考えを共有するために必要です。教材のクオリティに関わるので作成することをおすすめします。修正が必要になったときなども、教材作成の背景を理解しやすくなります。


④教材の内容と構成を決める

目標・ゴールに到達するために、具体的に何を学習させるかを決めていきます。


学習する内容については、どうしても膨らみがちになります。思いつくだけ挙げてから、対象に必要な部分だけ残してそぎ落とす、次の段階の研修向けに切り分ける、などの作業が必要でしょう。研修担当者の独断で決めるのではなく、関係部署に確認したりして客観的に判断することが求められます。


教える事項を決めながら、目次レベルにまとめていきます。章・節に分けて内容をまとめていくと、教材の骨子になります。


まとめていく際は、関連の深い事項は連続させる・先に学ぶべき内容と後にするべき内容を区別するなど、スムーズに理解できる順番も考えましょう。原案を無批判に具体化していくのではなく、客観的な視点で吟味することが必要です。


必要ならイラスト・図・グラフなども用意します。著作権には注意しましょう。また動画の教材は、新たに収録するのか録画してあるものを使用するのかなど、具体的な作成方法を決定しておきます。


内容がまとまってきたら、学習者の学習環境に合わせて1回分のボリュームを調節します。例えばスマートデバイス利用者が多いと見込まれる場合は、すき間時間に学習しやすいよう内容をコンパクトに小分けするなどの工夫が必要です。


⑤教材を作成する

仕様書や骨子が完成したら、いよいよ教材を作成します。もちろんこれまで作成してきたベースに基づいて作成します。一気に作ってから見直して修正する方が、完璧を目指しながら作るよりも短時間で済みます。


教材作成にはPowerPointを使うことが多くあります。eラーニングのサービスを利用する場合も、PowerPointのデータに対応しているのが一般的です。


教材は、分かりやすさを心がけます。簡潔な文章になっているか見直し、一文が長い場合は二文以上に分けましょう。また重要度がわかるような表現は、ポイントがつかみやすくなり分かりやすさもアップします。重要な部分は下線・太字などの文字修飾を付けたり赤字にしたりしましょう。


イラスト・図・グラフなども必要に応じて活用します。ヴィジュアル化されていると文字だけよりも直感的に理解できます。


さらにスライド1枚の情報量が多くなりすぎないように調節します。見やすさや分かりやすさに関わり、研修の結果にも影響します。


動画を撮影する場合は、カット割り・話す内容などを台本にまとめてから撮影します。台本のカットごとに撮影すると、撮影漏れを防ぐことができます。録画内容に問題ないか、撮影直後に確認しましょう。手間に感じるかもしれませんが、後になって撮影し直すより確実に少ない手間で済みます。


完成したら、第三者にチェックしてもらいましょう。誤字脱字・分かりやすさなどを確認してもらいます。すべて作り込む前に、途中段階や早い段階でサンプルを確認してもらっておいた方が効率的です。修正があった場合の手間を減らすことができます。


⑥運用後はブラッシュアップする

作成した教材で研修を開始・運用したら、内容をブラッシュアップします。


ブラッシュアップの材料は、以下のような方法で得ることができます。


受講者へのアンケート結果

運用担当者の振り返り・反省

関係部署への効果聞き取り

受講者の受講状況・成績など


改善の意見が多かったところから修正していきます。受講者の受講状況・成績面と運用側のオペレーション面とに分けて分析しましょう。


成績は分析しないと活用しにくいかもしれません。例えば誤答の多い問題を抽出し、その設問に対応する教材の部分を見直すと問題点を把握・改善しやすくなります。


次に実施する前になって改善するよりも、実施直後に改善して流れやいきさつを記録しておく方が確実です。


作成時のポイント

学習効果を高めるための作成のポイントについてまとめます。


内容・レベルを対象に合わせる

表現・用語・書式に統一感を持たせる

アウトプット・能動的になれる点を作る


1つずつ見ていきましょう。


➀内容・レベルを対象に合わせる

内容やレベルは、受講者の理解度に合わせます。受講者の理解度は常に意識して作成しましょう。教材作成者にとっての常識は、受講者にとっては新しい知識です。分かっていない人に説明することを絶えず意識しなくてはなりません。


段階的に学ぶ内容については、それまでにどのレベルまで学んでいるかも確認してから作成します。分量の許す範囲・冗長にならない範囲で、軽く復習を挟むと親切です。


文体やデザインなども対象に合わせると理解しやすくなります。例えば若手向けの教材はイラストを多用したり文章も会話形式にして身近なイメージを作ります。管理職向けにはシンプルなデザインや進行を心がけます。


②表現・用語・書式に統一感を持たせる

表現や用語・表記・書式には統一感を持たせます。何人かで分担して作成する場合など、統一感がなくなりがちで寄せ集めのような印象になることもあります。初めにルールやテンプレートを決めてから作成しましょう。新たな問題が発生した場合は、その都度共有して結論を出した方が能率的です。


表現や用語・表記は統一します。

例:「顧客」と「カスタマー」、「コンピューター」と「コンピュータ」など


そのほか、フォントやデザインにも統一感を持たせましょう。


ルールやテンプレートを共有した後に修正すると、人によって違うバージョンをもとにしてしまうことがよく起こります。修正した場合は関係者に修正版を使うよう周知徹底するようにしましょう。


③アウトプット・能動的になれる点を作る

学習効果を高めるためには、アウトプットなど能動的になれる点を意識的に作ります。受け身で読む・聞く・見るだけだとモチベーションが下がりやすくなってしまいます。


アウトプットの例としては、要所要所に小テストを挟む・レポートを提出させるなどがあります。研修の形態によっては、グループワークやディスカッションを挟むのも有効です。


また、そもそも問題形式などアウトプット中心で学ぶ方が学習効果が高いという研究もあります。テスト形式のeラーニングのサービスもあり、そういったテスト形式による研修では一定の効果が期待できます。


eラーニングシステム=教材+学習者管理

「eラーニング」は、おもにインターネットを使ってPCやスマートデバイスなどで学習する方法です。教材を自作するだけでも、eラーニングを行うことは可能ではあります。例えばPowerPointの教材をPDF化して対象者にメール配信すれば、各自デバイスを利用して学習することができるでしょう。


ただし、eラーニングのサービスやシステムは、教材だけでなく学習者の管理機能が付いています。全受講者の学習状況や結果が自動的に記録され、条件による抽出・分析が可能です。規模が大きくなるほど(学習者の数が多い・研修の回数が多い)、専用のシステムを使用した方が管理の手間が省けてメリットが高くなります。


ここまでにまとめてきた「eラーニングの作成」は、あくまで教材に限った「eラーニングの教材の作成」の話です。eラーニングという研修の体系ではありません。効果的・能率的な研修のためにはサービス・システム導入をおすすめします。


教材を作成する場合のシステム選びのポイント

次に、自作の教材でeラーニングのシステムを利用する場合の、システム選びのポイントをまとめます。以下の3点があります。


今あるデータを流用できるか

作成・移管は簡単か

教材作成サポートのサービスがあるか


1つずつ具体的に見ていきましょう。


➀今あるデータを流用できるか

すでに教材のデータがある場合、既存のデータがそのまま利用できるかどうかを確認しましょう。自社のデータの種類と、サービスが対応しているデータの種類を照らし合わせます。


多くの場合、自社で作成しているのはPowerPointや音声データ・映像データではないでしょうか。音声データや映像データは拡張子も確認しましょう。そのほか、必要ならテキストデータやエクセルデータが利用できるかなどを確認します。

②作成・移管は簡単か

新たに教材を作成する場合、サービスごとに教材作成が簡単かどうかを確認します。また既存のデータを活用できる場合、スムーズに移管・教材化できるかも確認が必要です。


移管が簡単であれば、ふだん使用しているソフトでデータを作成することができ手間も少なくて済みます。


③教材作成サポートのサービスがあるか

教材作成のサポートをしてくれたり、代行してくれるサービスも存在します。作成上のポイントなどのアドバイスが得られたりして、クオリティの高い教材作成が可能になります。


自社のマンパワーが足りない場合などは心強いと言えるでしょう。

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