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デザイン思考の活用法|5つのプロセスと成功企業の事例を徹底解説


「研修を実施しても、社員が受け身で学びが定着しない…」と悩んでいませんか?

中小企業の研修では、 時間や予算が限られているため「実施したけれど、実務に活かされない」「学びが定着しない」といった課題を抱えていることが少なくありません。

そこで今、注目されているのが 「デザイン思考」 です。

デザイン思考を取り入れることで、 社員が主体的に学び、実務に活かせる研修を設計するヒントが得られます。

本記事では、デザイン思考の基本から研修での活用方法、成功企業の事例 までをわかりやすく解説します。

▼参考資料:社員研修におすすめのeラーニングプラットフォーム「SAKU-SAKU Testing」のご紹介資料です。

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目次[非表示]

  1. 1.デザイン思考とは?
  2. 2.デザイン思考がビジネスで重要視されている理由
  3. 3.デザイン思考の5つのプロセス~研修での活用例~
    1. 3.1.1.共感(Empathize)
    2. 3.2.2.定義(Define)
    3. 3.3.3.概念化(Ideate)
    4. 3.4.4.試作(Prototype)
    5. 3.5.5.テスト(Test)
  4. 4.企業がデザイン思考を促進する3つのメリット
    1. 4.1.1.アイデア創出が活性化する
    2. 4.2.2.組織のチーム力が強化される
    3. 4.3.3.イノベーションが生まれやすくなる
  5. 5.企業がデザイン思考を促進する3つのデメリット
    1. 5.1.1.ゼロからのアイデア創出には向いていない
    2. 5.2.2.時間とリソースがかかる
    3. 5.3.3.チームの選定が重要
  6. 6.企業のデザイン思考導入事例
    1. 6.1.アップルの「iPod」
    2. 6.2.任天堂の「Wii」
    3. 6.3.Spotify(スポティファイ)
  7. 7.まとめ
  8. 8.社員教育に「SAKU-SAKU Testing」がおすすめ

デザイン思考とは?

デザイン思考とは、ユーザー(研修の場合は社員)の視点で課題を見つけ、アイデアを考え、試しながら解決策を作っていく方法です。もともとはデザイナーの発想法でしたが、 ビジネスや研修設計にも活用されています。

ポイントはユーザーの気持ちや体験を大事にしながら、試行錯誤を繰り返してより良い答えを見つけることです。この考え方は「ヒューマン・センタード・アプローチ」とも呼ばれます。
論理的思考(ロジカル・シンキング)が情報を整理して結論を導くのに対し、デザイン思考はユーザーの体験を起点にする点が特徴です。また、アート思考は「自分の発想」を大切にするのに対し、デザイン思考は「社会やユーザーの課題解決」を目指します。

デザイン思考がビジネスで重要視されている理由

全社一斉試験、階層別試験などシーンに応じた試験運営を実施

現代は変化が激しく、未来を予測するのが難しい「VUCA時代」と呼ばれています。
技術の進化やトレンドの変化により、これまでの「仮説を立てて検証する方法」では通用しなくなってきました。そのため、ユーザーのニーズを改めて見つめ直し、柔軟に解決策を考えるデザイン思考が注目されています。
また、デジタルトランスフォーメーション(DX)が進む中で、ただ新しい技術を導入するだけではなく、ユーザー体験(UX)を設計することが求められています。経済産業省のレポートでも、デザイン思考を活用し、ユーザー視点でサービスを生み出す人材が必要だとされています。
さらに、現代は「モノがあふれる時代」です。ユーザーは商品そのものの性能だけでなく、購入体験や使い心地に価値を感じるようになりました。企業は、ユーザーが気付いていない本当のニーズを探り、満たすことが求められているのです。

デザイン思考の5つのプロセス~研修での活用例~

デザイン思考は、スタンフォード大学のハッソ・プラットナー・デザイン研究所が提唱する5つのプロセスで構成されています。

デザイン思考を通じて社員の立場に立ち、どんな課題を感じているのかを理解していきましょう。

1.共感(Empathize)

「共感」のステップではアンケートやインタビュー、観察を通じて社員が何を求めているのか、どんな課題を抱えているのかを先入観をもたずに理解します。表面的なニーズだけでなく、ユーザー自身も気付いていない本当の課題を見つけることが重要になります。

2.定義(Define)

「定義」では共感のステップで得た情報をもとに、解決すべき課題を明確にします。具体的にどのようなニーズがあるのかを整理しましょう。単にユーザーの声を拾うのではなく、観察や分析を通じて潜在的な課題を見極めることが重要です。

3.概念化(Ideate)

「概念化」ではクリアになった課題に対する解決策を考えます。ブレインストーミングなどを活用し、自由な発想で多くのアイデアを出します。アイデアの良し悪しをすぐ判断せず、多様な視点から考えていきましょう。

4.試作(Prototype)

アイデアを形にするために、試作品(プロトタイプ)を作ります。大切なのは時間やコストをかけずに素早く試作品を作り、実際に試してみることです。完璧なものを作る必要はなく、試しながら改善していくことが重要です。

5.テスト(Test)

作成した試作品をユーザーに試してもらい、フィードバックを集めます。どこに課題があるのか、不足している点は何かを確認しながら得られた意見をもとに試作品を改良し、さらに良いものへと進化させます。
この5つのプロセスを順番に行う必要はなく、場合によっては行き来しながら進めます。テストで新たな課題が見つかれば、再び共感のステップに戻ることもあります。試行錯誤を繰り返しながら、より良い解決策を導き出すことが、デザイン思考の大きな特徴です。

企業がデザイン思考を促進する3つのメリット

デザイン思考を取り入れることで、企業は柔軟な発想を促し、よりユーザー視点に立ったビジネスを展開できます。ここでは、主な3つのメリットを紹介します。

1.アイデア創出が活性化する

デザイン思考では、失敗を恐れずに自由にアイデアを出し、試しながら改善を繰り返します。そのため、社員が実現可能性にとらわれずに提案できる環境が生まれ、新しい発想が生まれやすくなります。ブレインストーミングが活発になり、提案力の向上にもつながります。

2.組織のチーム力が強化される

デザイン思考では、チームで意見を出し合い、異なる視点を取り入れながら課題を解決します。全員が公平に発言できる環境が整うため、チーム内の結束が強まり、プロジェクトの士気が向上します。また、多様な意見を尊重する文化が根づくことで、組織全体の協力体制が強化されます。

3.イノベーションが生まれやすくなる

デザイン思考は、ユーザーの視点を重視しながら課題の本質を見極めるため、今までにない新しいアイデアが生まれやすくなります。潜在的なニーズを見つけ出し、革新的な商品やサービスを開発することで、企業の競争力も高まっていきます。

企業がデザイン思考を促進する3つのデメリット

デザイン思考には多くのメリットがありますが、導入する際に気をつけるべきポイントもあります。ここでは、主な3つのデメリットを紹介します。

1.ゼロからのアイデア創出には向いていない

デザイン思考は、ユーザーの声や課題をもとに解決策を考える手法なので新しい製品やサービスをゼロから生み出すことには向いていません。また「なくても困らないが、あったら嬉しいもの」を生み出すよりも、既存の課題解決に適しています。市場にないものを一から作りたい場合は、別のアプローチと組み合わせましょう。

2.時間とリソースがかかる

デザイン思考は、共感・定義・試作・テストなどのプロセスを何度も繰り返すため、短期間で結果を求めるプロジェクトには向いていません。また、顧客観察や試作を丁寧に行う必要があるため、人手やコストがかかります。

3.チームの選定が重要

デザイン思考では、異なる視点を持つメンバーが意見を出し合うことで新しいアイデアが生まれます。しかし、似たような経験や考え方を持つメンバーばかりでは発想が偏り、斬新なアイデアが生まれにくくなります。多様なバックグラウンドを持つメンバーを集め、自由に意見を言い合える環境を整えることが大切です。

企業のデザイン思考導入事例

デザイン思考を活用することで、多くの企業が革新的な製品やサービスを生み出しています。ここでは、代表的な3つの事例を紹介します。

アップルの「iPod」

アップルは、ユーザーの潜在的なニーズを探り「すべての音楽をポケットに入れて持ち運ぶ」というコンセプトを生み出しました。当時、音楽をCDからPCへ、PCからプレイヤーへ移す手間が課題となっていたため、シンプルな操作で音楽を管理・再生できるiPodを開発。
画面操作のための円盤型マウスや、PCとの自動同期など、画期的なアイデアを盛り込みました。テスト段階ではスティーブ・ジョブズの厳しい要求をもとに改善を繰り返し、直感的で使いやすい製品を実現しました。

任天堂の「Wii」

任天堂は「ゲームは子供が遊ぶもの」という既成概念を覆し、「家族で楽しめるゲーム」をテーマにWiiを開発しました。操作が簡単なコントローラーを採用し、CMではゲームの内容ではなく、家族が一緒に楽しんでいる様子を伝えました。
この戦略が成功し、Wiiは大ヒット。現在のSwitchにも、そのコンセプトが引き継がれています。

Spotify(スポティファイ)

音楽ストリーミング市場で圧倒的なシェアを持つSpotifyは、デザイン思考を活用し「ユーザーのライフスタイルに合った音楽リスト」を提供することで競争力を高めました。パーソナライズされた体験を強化することで、ユーザーの定着率を向上させています。
このようにデザイン思考を導入することで、ユーザー視点の製品・サービス開発が可能となり、企業の競争力向上につながっています。

まとめ

デザイン思考を活用して社員の本当の課題を理解し、それに基づいた研修を設計することで、学びの定着率が向上するはずです。
小さく試しながら改善を重ねることで、無駄なく効果的な研修が実現できます。まずは社員の声を聞くことから始めていきましょう!

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