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中小企業向け!コンセプチュアルスキル研修の完全ガイド。成果を高めるコツとは?

市場環境が目まぐるしい変化をとげる昨今。

これからは経営層だけでなく、全社員にコンセプチュアルスキルが必要になってくるはず…。

そう、お考えの人事担当者の方はいませんか?

とはいえ、具体的にどんな研修を企画すればいいのか迷ってしまう方も多いはず。

そこで本記事では、これから研修企画を検討される人事・教育担当者の方に向けて、企業全体でコンセプチュアルスキルを高めていく方法についてご紹介します。

現場で使える情報としてぜひお役立てください。

目次[非表示]

  1. 1.コンセプチュアルスキルが中小企業で重要な理由
  2. 2.コンセプチュアルスキル研修を行うメリット
    1. 2.1.メリット① 本質的な課題を引き出し、問題解決能力を高める
    2. 2.2.メリット② 戦略的思考の基礎を学べる
    3. 2.3.メリット③ 組織にイノベーションをもたらすことができる
  3. 3.コンセプチュアルスキルを構成する要素
    1. 3.1.・ロジカルシンキング(論理的思考力)
    2. 3.2.・クリティカルシンキング(批判的思考力)
    3. 3.3.・ラテラルシンキング(水平思考力) 
    4. 3.4.・多面的視野 
    5. 3.5.・知的好奇心 
    6. 3.6.・柔軟性 
    7. 3.7.・俯瞰力 
  4. 4.中小企業がコンセプチュアルスキルを高める3つのポイント
    1. 4.1.① 「抽象化」と「具体化」を意識する
    2. 4.2.② モレや重複を見直す習慣をもつ
    3. 4.3.③ 研修に参加する
  5. 5.中小企業で実践可能な研修実施の方法
    1. 5.1.・外部研修
    2. 5.2.・社内での対面研修
    3. 5.3.・eラーニング
  6. 6.まとめ

コンセプチュアルスキルが中小企業で重要な理由

コンセプチュアルスキルとは、複雑な問題の本質を理解し、素早い判断ができる能力のことです。
グローバル化やIT化でビジネス環境の変化のスピードが速くなった今では、経営層だけでなく、現場で活躍する中堅社員や若手社員にも必要なスキルとなっています。
物事の本質を見抜き、生産性の高い仕事が可能となるコンセプチュアルスキルをもつ人材がいれば、単に数値やデータを分析するだけでなく、抽象的な戦略やビジョンを具体的な行動に落とし込むことができます。
つまり、中小企業の社員全員がコンセプチュアルスキルを身につけることで、組織の課題を根本的に解決し、環境の変化に柔軟に対応できるようになるのです。

コンセプチュアルスキル研修を行うメリット

まずはコンセプチュアルスキルについてのおさらいをしましょう。コンセプチュアルスキルを身につけると、どんなメリットがあるのでしょうか。

メリット① 本質的な課題を引き出し、問題解決能力を高める

コンセプチュアルスキル研修の最大のメリットは、問題の本質を見抜く力が身につくことです。単に売り上げや原価といった数字だけでなく、

・なぜそうなったのか?
・本当の原因は何か?

と深く考える習慣が身につくことです。その結果、一時的な対処ではなく、問題の根本的な解決ができるようになり、組織全体の問題解決力が高まっていきます。

メリット② 戦略的思考の基礎を学べる

コンセプチュアルスキル研修では、戦略的思考の基礎を体系的に学ぶことができます。見えない未来を想像し、実現するためのビジョンを描き、現状分析や問題解決、意思決定の方法も理解できるようになります。さらに成功を収めるための策略を練ることが可能になるため、組織や個人が目標を達成する上で不可欠なスキルとなっています。

メリット③ 組織にイノベーションをもたらすことができる

コンセプチュアルスキル研修を導入すると、社員は「なぜそうするのか」という本質的な問いを考えられるようになります。これまでの当たり前を見直し、新しいアイデアを生み出せるようになることで、新商品の開発や日常業務の改善など、さまざまな場面でイノベーションが起こせるようになります。また、新しいアイデアを分かりやすく他の人に伝えられるようにもなります。

コンセプチュアルスキルを構成する要素

コンセプチュアルスキルを高めるには、さまざまな思考力や能力が必要です。

ロジカルシンキングや問題解決思考、定量的思考など、複数の要素がありますので、以下に代表的な要素について解説します。

・ロジカルシンキング(論理的思考力)

「なぜそうなるのか」を筋道立てて考える力です。例えば、売り上げが下がっている原因を「景気が悪いから」と感覚的に判断するのではなく、具体的な数字やデータを基に「どの商品が」「いつから」「どのくらい」下がっているのかを順序立てて分析します。この力があれば問題の原因を正確に特定し、効果的な対策を打てるようになります。

・クリティカルシンキング(批判的思考力)

 当たり前だと思っていることを「本当にそうか?」と疑って考える力です。例えば、「これまでずっとこのやり方でやってきたから」という理由だけで続けている業務のやり方に対して、「もっと良い方法があるのではないか」と考え直すことができます。

クリティカルシンキングについてはこちらの記事で詳しく解説しています。

クリティカルシンキングとは?メリットや身につけるためのコツを紹介します!

・ラテラルシンキング(水平思考力) 

固定観念にとらわれず、新しいアイデアを生み出す力です。例えば、「この商品は若者向け」という既存の考えから離れて、「高齢者の新しいニーズに応えられるのでは?」という発想ができるようになります。

・多面的視野 

一つの課題を異なる立場から見る力です。例えば、新商品の開発を考える際に「営業部門の視点」「製造部門の視点」「お客様の視点」など、異なる立場からのさまざまな意見を取り入れることができます。

・知的好奇心 

新しい情報や知識を積極的に取り入れようとする姿勢です。例えば、業界の最新トレンドや新技術について常に関心を持ち、自ら学ぼうとする能力といえます。

・柔軟性 

状況に応じて考え方や行動を変えられる力です。例えば、計画通りに進まないときでも、その場の状況に合わせて別の方法を考え出せるようになります。

・俯瞰力 

物事を大きな視点で捉える力です。例えば、自分の担当業務だけでなく、会社全体の目標や市場環境まで含めて状況を理解し、より良い判断ができるようになります。

中小企業がコンセプチュアルスキルを高める3つのポイント

ではここからは、中小企業がコンセプチュアルスキルを高めるポイントについて解説していきます。

① 「抽象化」と「具体化」を意識する

コンセプチュアルスキルを高めるには、「抽象化」と「具体化」の両方の考え方を使いこなせるようになることが重要です。
「抽象化」は、日々のさまざまな出来事から共通点を見つけ、「つまりこういうことだ」とまとめる力です。一方「具体化」は、抽象的な考えを「例えばこういうこと」と分かりやすい例示で表現する力です。
この2つの思考を行き来する練習を重ねることで、物事を深く理解し、効果的な対策を考えられるようになります。

② モレや重複を見直す習慣をもつ

物事を考える際には、「モレ」や「重複」がない状態を意識することが重要です。コンセプチュアルスキルを高めるためにも、この状態を心がけましょう。モレや重複があると、論理的な思考が阻まれ、物事の本質を見極めて判断することが難しくなります。
整理して考えることで、問題の全体像が明確になり、より効果的な解決策を見つけやすくなります。日常的に「見落としている視点はないか」「同じことを重複して考えていないか」をチェックする習慣をつけましょう。

③ 研修に参加する

コンセプチュアルスキルを効果的に身につけるには、適切な研修プログラムへの参加が有効です。特に中小企業では、以下の3つの要素を含む研修を選ぶことが大切です。

1「ケーススタディ」
実際のビジネス事例を使って問題解決を考えることで、現場で使える実践的なスキルが身につきます。

2「グループディスカッション」
他の参加者との意見交換を交えることで、自分一人では気づかない視点や解決策を学べます。さまざまな部署や立場の人と議論することで、物事を多角的に見る力も養われます。

3「実践的演習」
座学だけでなく、実際に考え、話し合い、提案する機会を多く設けることが重要です。研修で学んだことを自社の課題に当てはめて考える時間をつくることで、現場での実践につながります。

これらの要素を含む研修を選ぶことで、コンセプチュアルスキルを効果的に高めることができます。

中小企業で実践可能な研修実施の方法

ここからはコンセプチュアルスキル研修には実際にどんな手法があるのか、ご紹介していきます。

・外部研修

外部研修は、専門家から体系的にコンセプチュアルスキルを学べる方法です。論理的思考やクリティカルシンキングなど、基本的なスキルをしっかりと身につけられる点が魅力です。
ただし費用が高額になりがちなため、中小企業では全社員に実施するのは難しいかもしれません。まずは管理職など、キーパーソンに絞って参加してもらうことをお勧めします。

・社内での対面研修

社内で実施する対面研修は、最も一般的な研修方法です。社員を一カ所に集めて行うため、コンセプチュアルスキルのような複雑な内容でも、集中的に学習できる利点があります。

外部講師を招く場合と社内講師が行う場合がありますが、外部講師の場合は費用がかかります。また研修資料の準備や、テストの採点など、運営側の負担も考慮が必要です。

・eラーニング

eラーニングは、パソコンやスマートフォンを使って学べるオンライン研修です。時間や場所を選ばず学習できるため、在宅勤務者や遠方の社員も気軽に参加できます。分からない部分は何度も見直せ、オンラインテストで理解度も即座に確認できます。自分のペースで確実に学習を進められるため、コンセプチュアルスキルのような複雑な内容の習得に効果的です。

eラーニングプラットフォーム「SAKU-SAKU Testing」では、自社で作成した教材を搭載することができます。テスト機能も充実しており、受講者の理解度を簡単に測定することが可能です。

ぜひコンセプチュアルスキル研修や社内教育に「SAKU-SAKU Testing」をご活用ください。

まとめ

本記事では、中小企業の人事・教育担当者の方向けにコンセプチュアルスキル研修の重要性から具体的な実施方法まで、限られた予算と時間の中で実践できる方法を紹介しました。

一度にすべてを取り入れる必要はありません。

まずは自社に合った方法を一つ選び、できることから始めていきましょう。必ず組織の成長につながっていくはずです。

 

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