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能力開発にむけた目標とは?職業別の具体例も紹介します

社員の能力開発の目標を立てるのに、どのような方法で行うのがよいかお困りの人事担当者の方も多いのではないでしょうか?
本記事では、能力開発の目標の立て方などを職種ごとの具体的な例を交えて紹介していきます。

目次[非表示]

  1. 1.能力開発の目標とは何か?
  2. 2.能力開発を行う手順
    1. 2.1.手順①目標項目設定
    2. 2.2.手順②目標達成基準を明確にする
    3. 2.3.手順③期日を決める
    4. 2.4.手順④達成までの計画を練る
  3. 3.能力開発目標の具体例
    1. 3.1.具体例①営業職
    2. 3.2.具体例②事務職
    3. 3.3.具体例③技術職
  4. 4.能力開発を成功するための育成手法
    1. 4.1.①合同型研修
    2. 4.2.②メンター制度の導入
    3. 4.3.③オンライン研修
  5. 5.まとめ

能力開発の目標とは何か?

能力開発の目標とは、自分自身のスキル・知識を向上させキャリアアップを目指す際に指標となるものです。目標を決めることで、達成のための方向性や必要な段階を明確にすることができます。

能力開発を行う手順

まずは能力開発を行う手順をみていきましょう。

手順①目標項目設定

まずは、仕事で向上させたいスキルや新しく学びたい知識の具体的な項目を設定しましょう。現状で直面している課題や将来のキャリアプランに必要とされる知識と技能を特定し、それに基づいて大枠の目標を定めます。

例えば、「プレゼンテーション能力を高め、より心に響くように意見を伝えられるようになりたい」「プログラミングスキルを身につけ、最新のテクノロジーを活用した業務改善に貢献したい」「業務管理能力を向上させ、チームの生産性を高める方法を見つけたい」といった具体的で明確な目標を設定することが重要です。

手順②目標達成基準を明確にする

次に目標達成基準を明確にします。重要なのは、その目標をいつ「達成した」と感じるかの基準を明確にすることです。一定の基準を設けることで、自分の進捗を具体的かつ可視化しやすくなります。

達成感を感じるポイントとしては、手順①であげた例よりも精査し「6か月以内にプレゼンテーション能力を向上させ、聴衆を引き込むストーリーテリング技術を習得する」「3か月の間に基本的なプログラミング言語をマスターし、機能するアプリケーションを自力で一つ作成する」という明確かつ具体的な目標を定めることです。

また、「完成像」をイメージすることも重要です。例えば、ストーリーテリング技術を習得するなら、どのようなプレゼンテーションができるようになりたいか、どのような反応を聴衆から得たいかを具体的に思い描くことが重要です。同様に、プログラミングの技術を身につける場合も、どんなアプリケーションを作りたいのか、そのアプリで解決したい課題を具体的に設定することが成功への鍵となります。

手順③期日を決める

項目や達成基準の設定ができたら、期日を設定しましょう。期日を設定することにより、時間管理がしやすくなり、具体的なスケジュールをたてることができます。
期日設定の際には、自身の能力や環境を考慮した現実的かつ達成可能な期日を設けることが重要です。
また、スケジュール立てをすることで現在の達成度を確認することができ、モチベーションの維持・向上にもつながります。今までに達成したこと、これから達成すべきことを明確にした上で、臆せずどんどん実行していくことが大切です。

手順④達成までの計画を練る

最後に、達成までの具体的な計画を練っていきましょう。最終的な目的地に到達するための明確なルートマッピングが不可欠です。通常の業務を行いつつ実行可能か考慮した学習計画を練りましょう。

例えば、「毎週水曜日最新のビジネススキルを学ぶオンラインコースを受ける」「毎日の通勤時間を利用して、業界のトレンドに関する記事を読む」といった具体的な行動計画の設定をしていきましょう。

また、目標達成に向けた行動計画を作成する際には、柔軟性をもつことが重要となります。予期せぬ状況が生じたときに、プランを微調整できるようにしておけば、軌道修正を行うことができ、最終目標までたどり着くことができるでしょう。

能力開発目標の具体例

ここでは職種ごとの具体例をみていきましょう。

具体例①営業職

営業職の方が目指すべき能力開発目標として、まずは顧客満足度向上のためにコミュニケーション能力の強化を目標としていきましょう。
これは単に会話を得意にするということではなく、相手の話を注意深く聞き、顧客のニーズを的確に把握し、それに基づいた提案ができるスキルを習得するという意味です。営業職にとって、顧客との信頼関係を築くことは重要です。そのため、問題解決能力や提案力も高めることが求められます。

さらに、新規顧客の獲得数増加も営業職にとって重要な目標です。この目標を達成するためには、戦略立案とその戦略を実行に移す能力が必要です。市場のトレンドを正確に捉え、競合分析を行い、独自のセールスポイントを明らかにし、新規顧客にアプローチする方法を考え出さなければなりません。これらのスキルを磨くことにより、営業成績の向上だけでなく、企業発展にも貢献できます。

目標設定に際しては、実現可能な範囲で具体的に定めることが重要です。たとえば、「3か月以内に新規顧客を20%増やす」「半年で顧客満足度を10%向上させる」など、数値で表現することで、達成度合いを明確にし、モチベーションの維持につなげることでさらに高い目標をかかげることができるようになります。

具体例②事務職

事務職の業務は多岐にわたります。その中で、業務の効率化や生産性向上を目指すことは非常に重要です。特に、データ管理や分析能力を強化することで、事務作業の質と速度を格段に高め、チーム全体のパフォーマンス向上に直接貢献できます。

具体的な能力開発の目標として、ExcelやAccessなどのオフィスソフトを活用したデータの整理、管理に関する高度なスキルを身につけることが挙げられます。これらのソフトウェアは、情報を蓄積し、有効に分析・活用するための強力なツールです。例えば、Excelでは、データを入力するだけではなく、ピボットテーブルや関数を駆使して、データから新たな洞察を引き出す能力が重要です。

また、時間管理能力も大切です。多くのタスクを効率良くこなすためには、計画的に時間を使うことが必要です。この能力を向上させることで、優先順位の高い作業を効率的に進めることが可能になり、業務の生産性を高めます。

具体例③技術職

技術職の目標設定では、プログラミング言語やフレームワークの新しいバージョンを迅速に習得し、適応する能力の向上が挙げられます。言語やツールのアップデートに常に注意を払い、新機能や改善点を学び、開発プロセスに積極的に取り入れましょう。

次に、AIや機械学習など先端技術を用いたプロジェクトへの参加です。これらの技術は、業界を問わず幅広い領域での活躍が見込まれており、それらを理解し、実践できる能力は、業界での自身の優位性を高めます。先端技術のプロジェクト参加を通じて、実践的なスキルアップを目指し、新たなイノベーションの創出に貢献できる技術者へと成長しましょう。

また、これらのスキルを活かして、新製品開発や既存の問題解決に直接貢献することも、大きな目標の一つです。自己の技術力を実証するプロジェクトに参加し、具体的な成果物や解決法を生み出すことで、自己の価値を向上させるだけでなく、職場や社会への貢献度も高めることができます。

能力開発を成功するための育成手法

能力開発を成功させるための育成手法は主に3つあります。それぞれ解説していきます。

①合同型研修

合同型研修は異なる部署や職種の人たちが一堂に会し、共通のテーマで学び合う方法です。参加者は他部門の業務への理解を深め、異なる視点からのアプローチを学ぶことで問題解決能力やコミュニケーションスキルを大きく向上させることができます。

しかし、合同型研修にはいくつかのデメリットもあります。参加者が異なる専門分野を持っているため、共通のテーマを見つけて研修内容を構成するのが難しいことがあります。さらに、研修の目的や内容が幅広い場合、参加者の具体的な業務改善やスキルアップに直結しないこともあります。

メリット、デメリットを理解した上で合同型研修を取り入れるべきか検討していきましょう。

②メンター制度の導入

メンター制度は、経験豊かな先輩社員(メンター)と後輩社員(メンティー)との一対一の指導関係を築くことで、メンティーの成長を促進する制度です。この制度は、メンティーにとって業務知識や仕事のテクニック、キャリア形成に関する具体的なアドバイスをメンターから直接得られるといった大きなメリットがあります。また、メンターからの定期的なアドバイスにより、業務理解を深め、個人の強みと弱みを自己認識し、それに基づいた目標設定や能力開発のための方針を立てることが可能です。
さらに、この制度はメンティーだけでなくメンターにも利益をもたらします。指導する過程で、自身の経験や知識を再確認し、伝達技術を磨くことができます。

しかし、メンター制度にはデメリットも存在します。メンターとメンティーの相性が悪い場合、制度の効果が薄れ、メンティーのモチベーション低下を招くこともあります。また、メンター側の過剰な負担となる可能性もあります。メンターは自分の業務に加えてメンティーへの指導を担うため、この二重の責任がストレス源となることも少なくありません。さらに、メンティーが自発的な学習や自己成長の意欲を失うリスクも否定できません。メンターからのアドバイスに頼り過ぎると、自分自身で問題解決する力が育たない可能性があります。

このような点から、企業はメンター、メンティー双方へのサポートを行うようにしましょう。

③オンライン研修

オンライン研修はインターネットを通じて専門知識や技能を学ぶ手法であり、今や多くの企業で取り入れています。時間や場所に縛られずに受講可能で、自分のペースで学習できるメリットがあります。また、オンライン研修は最新の業界トレンドを研修内容に取り入れられる点でもおすすめです。

ですが、オンライン研修にはデメリットもあります。対面でのコミュニケーションがないため、疑問点を即座に解消できないことや、同僚や講師との意見交換の機会が失われることがあります。さらに、自己管理能力に欠ける場合、研修の進捗を自分で管理し効率的に学習することが難しくなります。
このように、オンライン研修のメリットを活用するためには、自己管理能力とともに企業が受講者の進捗を管理できるシステムが必要です。

まとめ

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